吹田キャンパスの整備事例
目次
大阪大学・日本財団 感染症センター 新増築
令和6年度新増築 R10 17,619㎡
2019年に発生し、世界中に甚大な被害をもたらしたCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)。大阪大学・日本財団 感染症センターは大阪大学の新型コロナウイルス克服に向けた取り組みの一環として、「異分野の専門家が集まり、普段から感染症に関する研究を連携して行い、緊急時にはテーブルを囲んで最新情報・根拠資料を基に総合的な見解を出す」ための施設として整備されました。アンダーワンルーフで各専門家が集う拠点の形成を目指します。
医学部附属病院統合診療棟 新増築
令和6年度新増築 S8-2 68,418㎡
本施設は、基本構想時に定められた「Futurability 待ち遠しくなる未来へ」をコンセプトに、病院機能の拡充を図り、高度急性期医療への対応・拠点病院としての役割・未来を拓く先進医療の開発・高度医療人の育成等を実現するため、将来のいかなる変化にも対応できうるようなフレキシビリティを持った施設として整備されました。既存施設が抱えていた、狭隘化・動線不良等の問題に関しても、本施設の整備により大幅に改善されています。
接合研多次元造形研究センター1号館 改修(一部増築)
令和6年度改修(一部増築) 1,067㎡
本施設は、老朽化の改善と研究環境の向上を目的に整備されました。バリアフリー対応としてエレベーターを増築し、誰もが利用しやすい空間を実現。さらに、接合科学のアディティブ・マニュファクチャリング研究を推進するため、最先端設備を導入し、革新的なものづくりの拠点を目指します。
微研感染症共同実験施設 新増築(改築)
令和5年度新増築(改築) R4 2,124㎡
新興・再興感染症制圧に向けた感染症学研究 や生体防御医学研究の推進を目指し、国際標準の教育を通じた次世代人材の育成や学外研究者との共同研究を行 う拠点として整備しました。
核物理研TATサイクロトロン棟 新増築
令和5年度新増築 R2-1 1,428㎡
本施設は、有効な治療方法がない難治性(なんちせい)進行がんの新規治療法として期待されているアルファ線核医学治療の社会実装を目的とした研究等を行う施設で、高度な空調・排気設備を有する空間を中核とする国内初のアスタチン製造の専用施設として整備しました。
まきば保育園南棟 新増築
令和5年度新増築 S1 35㎡
大学構内に教職員・学生の子育てと就労・学業の両立を支援する学内保育施設を設置しています。0~1歳児を対象とする本施設においては、さらなる安心・安全な保育環境を提供するため、保育室の増築工事を実施しました。外部計画は既存建物と調和するデザインとし、内部計画は園児の安全性や保育士の利便性に配慮したものとしています。
トイレ改修事業
学生・教職員や来訪者に対する環境整備のため、トイレ改修時にはバリアフリー、感染症対策、防犯対策、省エネ、オールジェンダーへの配慮など快適なトイレを目指した整備を行っています。デザインや仕様に統一感をもたせることで大学のブランド向上にも寄与しています。
・工学U3棟(トイレ改修)
令和4年度改修 58㎡
既存便所の4K(汚い、臭い、暗い、怖い)からの脱却を図り、便所の半分が膜屋根と いう特殊構造ながらも、オールジェンダーにも対応した安全かつ清潔なトイレを目指し て大胆にデザインやレイアウトを変更しました。なお、デザインやレイアウトを決定す るにあたり、ユーザーとのワークショップを行い、ユーザーの声を反映しています。
・医学講義棟(トイレ改修)
令和5年度改修 133㎡
大講義室を有する本建物の特性上、学生や受験生が主の利用者であるため、利用者の誰もが明るくて快適に利用できる空間を目指しました。
男子便所は、昨今プライバシーに配慮した個室ブースの需要が高いことから、個室の数を増やしました。女子便所は、パウダーコーナー・フィッティングルームを新設し、白衣などの更衣も可能になるよう配慮しました。
産学共創C棟 改修
令和4年度改修 270㎡
コミュニケーションを誘発する場
超域イノベーション博士課程プログラムのキャンパス内移転に伴うフロア改修プロジェクトです。
従前の教室エリアでは十分な部屋数があるにもかかわらず、全ての部屋が分断されているがために、履修生が授業終了後に時間を過ごす居場所がありませんでした。
そこで移転先の1フロアを大きな居場所と捉え、セミナー室を付随したコミュニケーションの場を計画しました。中央に設けたコミュニケーションスペースでは授業がない日でも履修生が気兼ねなく滞在し、活発な議論を交わしながら交流を深めています。
岸本記念医学史料館 新増築
令和4年度新増築 R3 726㎡
医学系研究科において、学内外関係者、学生、父兄、一般市民、患者等といった多くの 来館者に対し、大阪大学医学部の歩みと現在の取組みについてわかりやすく魅力的に伝 えることを目的とし、整備されました。研究の積み重ねを表現した透かし積みレンガに よるシンボリックなファサードデザインとなっています
IoCプラザ 新増築(改築)
令和4年度新増築(改築) R5 2,926㎡
南側にオープンラボ棟、北側にクリーンルーム棟を配置しました。オープンラボ棟の1, 2階は工作センターや実験室を配置し、3階以上はオープンラボとして将来的にフレキ シブルに変更や拡張を行う対応が出来るよう設計しました。また、建物の南西部分には 開放的な空間を設け、上下階に連続性を持たせるようナレッジボイドを整備しました。 それにより、施設利用者にとって魅力的な空間となるよう設計しました。
医学部附属病院トリアージ施設 新増築
令和3年度新増築 S1 200㎡
コロナ禍や新たな感染症の流行時においても地域医療の最後の砦として診療を継続するため、感染症対策の強化が必要です。いわゆる自然災害や大規模事故等の際のトリアージに加えて、感染症流行時に感染症の罹患の有無を判断するための問診や検査、そのための待合スペース等を含め、幅広く緊急時に使用できるスペースを確保したトリアージ施設を建設しました。
MA-T共創センター(杏の杜) 新増築
令和3年度新増築 S4 3,389㎡
本建物は、薬学研究科における新築計画であり、大阪大学90 周年・大阪外国語大学100 周年記念事業の一つとして寄附金により建設された建物です。「知と出会いが融合し、新たなイノベーションが湧き出る未来志向空間」をコンセプトとし、コミュニケーションの活性化による知的生産性の向上、フレキシビリティの高い機能的な空間づくりを目指しています。加えて、積極的に省エネ手法を取り入れたことにより、国立大学の研究棟で初めての ZEB Ready以上の建物として認証されました。
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)スペース 改修
令和3年度改修(コンベンションセンター1階に新設)
「コミュニケーション」をコンセプトに、本学のダイバーシティ&インクルージョンの更なる推進のために設置されたスペースで、コミュニケーションエリア、情報発信コーナー、D&I推進部署のオフィスにより構成されています。スペースの建物は柱を抱き込む形で設置されています。柱は、婦人参政権運動のシンボル色の一つであり、現在では女性権利を象徴する紫色に塗装し、建物内から突き抜けています。これは、大阪大学のダイバーシティ&インクルージョンの取組が突き抜けたものとなることの想いを表しています。
医学動物実験施設 改修
令和3年度改修 SR6-1 6,649㎡
これまでに本学が構築したメディカルイノベーション創出のための体制に加えて脆弱なレギュラトリーサイエンス推進基盤を整備し、ライフイノベーションの推進に資するための改修を実施しました。また同時に、狭隘化した施設を改修したことで、マウスの飼育数を増やし、順番待ちとなっていた研究スピードの向上も図りました。
歯学部本館C・D棟 改修
令和3年度改修 R5 13,939㎡
本事業は、老朽化の著しい歯学部本館の機能改善及び環境対策を行うものです。口の健康を通してのライフ・イノベーションに係るプロジェクト型研究の推進の場として、研究施設の改善を行うものであり、若手研究者・女性研究者が自由な発想で研究を遂行できる環境を整備し、次世代の口腔科学研究を担う研究者の育成を推進します。
HANDAIクラフトベース 新増築
令和2年度新増築 S1 303㎡
工学研究科の賑わいの核となる部分に、歩行者系街路に面して学生の自主的なものづくり(人力飛行機、フォーミュラーカー、ロボット等)、研究活動を支援するための建物を整備しました。建物の周囲にはオープンスペース確保し、周辺との調和がとれた計画となっています。
本建物名称は、本学の学生・教職員から案を募集したものであり、大阪大学のものづくりの拠点となる施設として、大阪大学を表す「HANDAI」と未来への技術開拓の拠点となるべく「ベース」という言葉が由来となります。
千里門周辺のランドスケープ改善
令和2年度完成
キャンパスの顔にふさわしいランドスケープとするため、千里門交差点部の環境整備を実施しました。千里門周辺の地形や千里北公園との景観に馴染むように開放的で緩勾配なアプローチ空間とし、キャンパスエッジ部分には校章と大学名を刻んだガラスのモニュメントサインを設けています。
さくら環状通り改善
令和2年度完成
本工事では植栽の成育環境を改善しつつ、緑を主体とした景観形成を行うとともに、歩道幅員の確保についても対応し、歩行者空間のアメニティ向上に取り組みました。ケヤキとサクラの並木の景観を形成しつつ、見通しの悪かった車道際の低木を伐採し、地被類とブロック舗装を設け、空間の開放性と意匠性に配慮しました。
工学P2棟 改修
平成31年度改修 R4 3,895㎡
工学研究科が掲げる「知を生む創造環境」「組織を超えた積極的な連携」「先端的創造科学の増進」に対応した先端科学技術の教育研究と産学連携によるイノベーション創出の場とするため、機能改善、耐震補強及び環境対策を行ったものです。スペース再編による合理的な施設利用を実現すると共に、大学の特性を生かした多様な教育研究機能の充実を図りました。本建物及び隣接するフォトニクスセンターは、工学研究科応用物理コースの使用する建物であり双方の建物の関連性が高いため、渡り廊下で接続しています。
AVFサイクロトロン棟/リングサイクロトロン棟 改修
平成31年度改修 R1-3 2,490㎡
40年以上運転を続けている実験機器のアップグレードに伴い、築45年を経過した施設の機能強化と老朽設備の更新を行いました。
テクノアライアンスC棟 新増築
平成30年度新増築 S9 4,829㎡
センシングやビッグデータ解析などの先端技術シーズを結集して、健康・長寿社会の構築に資するオープンイノベーションを実施する施設です。
共創イノベーション棟 新増築
平成29年度新増築 S7 4,560㎡
本学が強みを有する分野の融合により、世界の科学技術イノベーション創出を牽引する研究棟を新設しました。
接合研実験研究棟 改修
平成28年度改修 R6 4,745㎡
溶接・接合分野において、我が国唯一の公的な総合研究拠点、また世界屈指の研究拠点と認知されている実験研究棟を改修しました。
センテラス改修、新増築(改築)
平成28年度完成 改修部分 R1 1,614㎡ / 新築部分 S7 4,122㎡
工学研究科エリアの中心に位置し、一日5千名が利用する福利施設の改修及びレンタルラボ、OB・同窓会のためのサロンを持つ複合施設を新設しました。
医学部附属病院オンコロジーセンター棟 新増築
平成27年度新増築 S5-1 3,469㎡
本建物は、外来がん患者診療体制の改善・強化、外来がん薬物療法の充実・高機能化、「地域がん診療連携拠点病院」としての機能強化等を目的とし、容易にアプローチできるように外来・中央診療棟と渡り廊下で接続された形で整備されました。
外観は既設建物群と調和を図り、統一されたデザインとなっています。治療を受けられる方が利用するエリアについては、温かみのある木質系の仕上げを施し、窓を多く設け自然光を積極的に取り込むことで、明るく、安らぎを感じられる空間にしています。
情報科学C棟ポプラ通り福利会館 新増築
平成27年度新増築 S7 6,567㎡
分野横断的な融合研究の推進を目指す情報科学研究棟Ⅲ期計画の最終章として、3棟が中庭を取り囲み一体となるデザインを完成すべく、中庭の西側に研究棟、北側に福利棟を整備しました。情報科学研究科の基調となるデザインを尊重しながら、先進的で一体的なキャンパス景観を創出しています。
研究棟には、各階に眺望良好な交流ラウンジを配置し、融合研究のためのコミュニケーションの場を提供しています。福利棟の1階には、コンビニと落ち着きのあるレストラン、2階にはカジュアルなカフェテリアと、2タイプの飲食施設を併設しています。
工学M3棟 新増築(改築)
平成27年度新増築(改築) R5 6,809㎡
本建物は、隣接する工学M1棟とともに、環境とものづくりに関わる、工学研究科の実験研究棟として整備されました。環境エネルギー工学・機械工学・精密工学、高度で実践的な教育の場である未来工学ファクトリといった異分野が集まることで、これらの融合によるイノベーションが期待されます。
3階以上の階は南にセットバックし、上空に大きな空間を作ることで、一体の建物群の立体的空間にゆとりを持たしています。また、ホワイト・ライトグレー系の色調で仕上げることで、隣接建物と調和したデザインになっています。
薬学1号館 改修
平成26年度改修 R5 9,485㎡
本建物は、独創的で質の高い世界最高水準の研究拠点とすることを目的に耐震補強及び機能改修を実施した薬学研究科を代表する教育研究施設です。
建物の顔となる北側外観は、改修前のデザインを踏襲しつつ水平ラインを強調させながらも、中央部分はコンクリート製手摺を撤去し、ガラスを用いるという先進的な透明感のあるデザインとしました。また、大スパンの実験研究室を各階に設け、将来のレイアウト変更に容易に対応できる配置となってい
超高圧電子顕微鏡東Ⅱ棟 新増築
平成26年度新増築 R2-1 1,124㎡
本建物は、電子顕微鏡を設置するため、震動等の影響を受けにくいキャンパス内主要道路より奥まった位置に、既設の関連建物と一群をなす形で整備されました。
建物の外観は、基調となる既設建物との統一感を考慮しながら、最新鋭電子顕微鏡施設の斬新さを新たなデザイン要素として採用しました。電子顕微鏡を覆うシンプルな箱形状で、窓などの開口部も少なく、建物周辺3方を擁壁状のドライエリア壁で囲んでいます。
サイバーメディアセンターITコア棟 新増築
平成26年度新増築 S2 2,038㎡
本建物は、アカデミッククラウドの主要な拠点として整備された大型計算機を含むデータセンターです。電気棟とサーバ棟の2棟により構成され、外周を透過性のある金属パネルによって、1/fゆらぎをモチーフにした緩やかな曲面のデザインとすることで周囲の景観への配慮を行っています。
施設構成としてはメインの計算機・サーバエリアと、空調や電源などの設備関連機器エリアを分離し、1階を機械設備、2階を2重壁構造の計算機・サーバ室としています。
生命システム棟 新増築
平成26年度新増築 S10 8,095㎡
本建物は、本学の各研究科の有する国際的に卓越した研究基盤を基に、世界最先端のバイオイメージング技術を集約することにより、分子・細胞イメージングの研究教育における国際拠点として整備されました。
特徴的なDNAを思い浮かべる二重螺旋構造のステンレス・メッシュによる外観は、光や風などの環境要素によってその表情を変え、揺らぎのある表情を生み出し、外部環境に呼応する外皮は生物の外皮や細胞膜にも喩えることができ、本施設を表象するものとなっています。