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国際共同研究促進プログラムを選定
本学の未来戦略の一環として、最先端の研究を展開している外国人研究者とそのグループを本学に招へいし、本学の研究者と共同研究を実施する「国際共同研究促進プログラム」を創設しました。この度の学内公募に対して27件の実施計画書の提出があり、15件のプログラムを選定しました。
本プログラムでは、招へい研究者が離日している時にも共同研究を続行できるように、支援研究者を雇用する経費や招へい研究者の研究室の若手研究者が来学するための経費も措置されます。したがって、本プログラムは単なる国際共同研究の支援ではなく、本学のダイナミックなグローバル化を担う国際共同研究室(国際ジョイントラボ)設立の第一陣と位置付けられるものです。
本プログラムでは、研究の格段の発展を図るのみならず、招へい研究者によるセミナーや講義も実施することになっており、教育面でのグローバル化にも大きく貢献することが期待されます。
選定されたプログラムには、招へい研究者の旅費・謝金、教職員・学生の派遣旅費、研究員の雇用経費などの支援を行います。
本年度採択プログラム
研究代表者氏名 |
所属・職 |
外国人研究者所属機関 |
研究詳細 |
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工学研究科・教授 |
カリフォルニア工科大学(アメリカ) |
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情報科学研究科・教授 |
ヴィクトリア大学(カナダ) |
詳細 |
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工学研究科・教授 |
ナント中央理工科大学(フランス) |
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蛋白質研究所・教授 |
ルール大学ボーフム(ドイツ) |
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工学研究科・教授 |
フランス国立科学研究センターエコールポリテクニーク(フランス) |
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蛋白質研究所・教授 |
フリードリヒ・ミーシャー研究所(スイス) |
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工学研究科・准教授 |
チェコ科学アカデミー(チェコ) |
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社会経済研究所・教授 |
インド統計大学(インド) |
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理学研究科・教授 |
ケンタッキー大学(アメリカ) |
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産業科学研究所・准教授 |
香港大学(香港) |
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核物理研究センター・教授 |
カナダ国立素粒子原子核物理研究所(カナダ) |
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医学系研究科保健学専攻/附属ツインリサーチセンター・教授 |
ヘルシンキ大学(フィンランド) |
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生命機能研究科・教授 |
ユーリッヒ総合研究機構/アーヘン工科大学(ドイツ) |
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基礎工学研究科・教授 |
スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス) |
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歯学研究科・准教授 |
コペンハーゲン大学(デンマーク) |
国際共同研究促進プログラム研究詳細
他者の中に自己をみつけるロボット-同調・脱同調 に応じた意識ダイナミクスの構成論的理解- | |
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研究代表者 | 工学研究科・教授 浅田 稔 |
招へい研究者 |
カリフォルニア工科大学/Division of Biology/教授
Shinsuke Shimojo |
研究期間 | 平成26年3月1日~平成29年2月28日 |
研究課題の概要 | 他者との身体的な動きの同調・脱同調は、その他者に対する情緒的つながりを形成することが知られている。しかしその背後にあるメカニズムは謎に包まれている。本研究課題では、心理学、神経科学、構成論的手法を駆使して、身体的同調と情緒的同調をつなぐ脳内機構とホルモン作用系について明らかにし、そのような機能を実装したコミュニケーションロボットを開発することを目指す。 |
ソフトウェアライセンスの履歴分析技術の共同開発 | |
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研究代表者 | 情報科学研究科・教授 井上 克郎 |
招へい研究者 |
ヴィクトリア大学/Department of Computer Science/准教授
Daniel Morales German |
研究期間 | 平成25年10月1日~平成28年9月30日 |
研究課題の概要 | オープンソースソフトウェアや組織内に蓄積された多種多様なソフトウェア資産のライセンスを分析し、確認することは、健全なソフトウェア開発を行う上で重 要な作業である。本国際共同研究では、ソフトウェアのライセンスの同定技術とソースコードの起源分析とを融合させ、ソフトウェアライセンスがどのように変 遷してきたかを効率的に調べる履歴分析手法を確立する。 |
海洋再生可能エネルギーの吸収効率向上と装置の実用化に関する総合工学的研究 | |
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研究代表者 | 工学研究科・教授 柏木 正 |
招へい研究者 |
ナント中央理工科大学/流体・エネルギー・大気環境研究所/教授・所長
Pierre Ferrant |
研究期間 | 平成25年10月1日~平成28年9月30日 |
研究課題の概要 | 海洋エネルギー利用のための浮体式プラットフォームの性能評価、特に非線形係留の影響を含めた時間領域での運動並びに流体・構造連成に関する解析システム を確立する。そのために、洋上風力発電用浮体式プラットフォームの性能解析システムに関する学術的研究を、大阪大学とフランス・ナント中央理工科大学 (ECN)の共同で行うことが目的である。 |
モデル細胞による効率的水素生産に向けた光合成エネルギー変換システムの構造基盤解明
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研究代表者 | 蛋白質研究所・教授 栗栖 源嗣 |
招へい研究者 |
ルール大学ボーフム/Faculty for Biology and Biotechnology/教授
Thomas Happe |
研究期間 | 平成25年10月1日~平成28年9月30日 |
研究課題の概要 | 光合成のエネルギーを使って水素発生酵素を駆動するモデル細胞を設計するためには、光合成反応と人工改変した酵素とを,高効率で結びつける必要がありま す。モデル細胞を人工的に創成するためには、光合成エネルギー変換反応を原子レベルで理解し,構造ベースの効率的な改変が必須です。本研究では、効率的水 素生産のために、 光合成エネルギー変換システムの構造基盤解明を目指します。 |
光・量子ビーム技術による高エネルギー密度物質探査に関する日仏連携研究 | |
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研究代表者 | 工学研究科・教授 兒玉 了祐 |
招へい研究者 |
フランス国立科学研究センターエコールポリテクニーク
/レーザー中央研究施設(LULI)/研究ディレクター Michel Koenig |
研究期間 | 平成25年10月1日~平成28年9月30日 |
研究課題の概要 | パワーレーザーなど光量子ビーム技術を利用し、圧力10万気圧から1000万気圧の超高圧状態を実現し、産業応用に繋がる材料科学から基礎学術としての超高圧科学、惑星科学など学際的な極限物質科学として我が国独自の高エネルギー密度物質科学の開拓を進めている。当研究課題では、日本の国家基幹技術であるX線自由電子レーザーと大阪大学のパワーレーザーを融合した実験施設を利用し、日仏連携チームで超高圧極限物質科学の開拓を行う。 |
ゲノム不安定化を抑制するエピゲノム、染色体ダイナミックスの分子メカニズム | |
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研究代表者 | 蛋白質研究所・教授 篠原 彰 |
招へい研究者 |
フリードリヒ・ミーシャー研究所/所長
Susan Margaret Gasser |
研究期間 | 平成26年3月1日~平成29年2月28日 |
研究課題の概要 | 生殖細胞、精子や卵子と言った配偶子を作る際の不安定化は流産やダウン症に代表される異数体病の原因になる。本国際共同研究では、DNA修復、染色体運動やエピゲノム情報研究のパイオニアであるスイス、バーゼルFMI研究所(バーゼル大学兼任)のSusan Gasser教授(所長)と共同で、減数分裂期の染色体運動の分子レベルでの仕組み、エピゲノムとの関連とそれらの生物学的な意義を解明することを目的とする。本研究は、不妊症、流産、あるいは異数体病の原因を理解すると言った医学的な面にも大きな貢献が期待できる。 |
個々の原子の元素同定法の開発 | |
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研究代表者 | 工学研究科・准教授 杉本 宜昭 |
招へい研究者 |
チェコ科学アカデミー/Institute of Physics/Group leader
Pavel Jelinek |
研究期間 | 平成26年1月1日~平成28年12月31日 |
研究課題の概要 | 表面の個々の原子を画像化することができる走査型プローブ顕微鏡は、単原子レベルでの物性測定、単原子操作など、ナノテクノロジーの中心的役割を担ってき た。本研究では、様々な元素に適用できる、単一原子の元素同定法を開発する。大阪大学の実験家と、チェコ科学アカデミーの理論家から構成される共同研究体 制のもと、新技術を実験と理論の双方から開発する。 |
最先端経済理論研究と制度設計への応用 | |
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研究代表者 | 社会経済研究所・教授 芹澤 成弘 |
招へい研究者 |
インド統計大学/Economics and Planning Unit/准教授
Debasis Mishra |
研究期間 | 平成25年11月1日~平成28年10月31日 |
研究課題の概要 | インド統計研究所、ロチェスター大学、スタンフォード大学、ノースウエスタン大学、バルセロナ自治大学、シンガポール国立大学、台湾中央研究所、と共同で、1)オークション理論、2)マッチング理論、3)非分割財割り当て理論、4)投票理論、など、最先端経済理論を研究し、周波数ライセンス割り当て制度、車両購入ライセンス割当制度、医師臨床研修マッチング制度、入学者選抜制度、空港発着枠配分制度、政治制度などの制度設計に応用する。 |
宇宙論的視点で追う巨大ブラックホールの生成と進化 | |
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研究代表者 | 理学研究科・教授 長峯 健太郎 |
招へい研究者 |
ケンタッキー大学/物理・天文学科/教授
Isaac Shlosman |
研究期間 | 平成26年2月1日~平成29年1月31日 |
研究課題の概要 | 現在の天文観測からほぼ全ての銀河中心に巨大ブラックホールが存在すると考えられており、その生成と進化を宇宙論的観点から理解するのは現代宇宙論におけ る重要な問題の一つである。本プロジェクトでは、米国ケンタッキー大学のシュロスマン教授との共同研究により、早期宇宙における巨大ブラックホールの生成 メカニズムとその後の銀河との共進化を明らかにする事を目的とする。宇宙論的流体数値シミュレーションを用いて、ガス降着による巨大ブラックホールの成 長、噴出する輻射やジェット流による銀河形成への影響等も解明する。 |
トランスポーター制御による細菌恒常性維持機構の解明と新規治療戦略の開発 | |
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研究代表者 |
産業科学研究所・准教授
西野 邦彦 |
招へい研究者 |
香港大学/School of Biological Sciences/Assistant Professor
Aixin Yan |
研究期間 | 平成26年1月1日~平成28年12月31日 |
研究課題の概要 | 多剤排出トランスポーターは、抗菌薬や異物を細胞外に排出することにより、細菌多剤耐性化の主要な原因となっている。近年の研究から、多剤排出トランス ポーターは、病原性にも関与していることが分かってきており、このことから、これらトランスポーターは何らかの生理機能を有していると考えられる。本国際 共同研究では、香港大学の若手の研究室主宰者であるAixin Yan博士とともに、トランスポーターによる細菌恒常性機構の解明を目的とする。本研究は、細菌の多剤耐性化と病原性発現の両方に関与するトランスポー ターをターゲットとした新規阻害剤や治療法の開発に役立つ。 |
高密度超冷中性子による時間反転対称性の検証 | |
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研究代表者 | 核物理研究センター・教授 畑中 吉治 |
招へい研究者 |
カナダ国立素粒子原子核物理研究所/Science Division
Senior Research Scientist, Particle Physics Group Leader Akira Konaka |
研究期間 | 平成25年10月1日~平成28年9月30日 |
研究課題の概要 | 中性子電気双極子能率(nEDM)の存在は時間反転対称性を破るため、素粒子物理の標準理論を超える新物理を検証することができる。増田康博(KEK)らの実験グループによってRCNP において開発された超冷中性子(UCN)源は世界に抜きん出た高い密度を可能にするもので、実現すれば中性子基礎物理の “game changer” と言われている。同実験グループは、高密度UCN源とそれを用いたnEDMの実験研究をRCNPで進めている。本研究では、この実験グループの下で、UCN 源の研究、そしてnEDM 測定の系統誤差の低減のための研究を進める。 |
高齢双生児レジストリを用いた遺伝と環境要因が健康に及ぼす影響の国際比較研究〜健康長寿社会構築のエビデンス形成〜 | |
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研究代表者 |
医学系研究科保健学専攻
/附属ツインリサーチセンター・教授 早川 和生 |
招へい研究者 |
ヘルシンキ大学/Dept. of Social Research/Acting Professor
Karri Tapani Silventoinen |
研究期間 | 平成26年1月1日~平成28年12月31日 |
研究課題の概要 | 遺伝因子と環境因子は疾病の発症を始め、健康度や老化、感性・情動や認知・行動には多くの感受性遺伝子と生活環境因子が関与していると考えられている。双生児研究はこれら遺伝と環境要因が及ぼす影響を解明する鍵となり、予防に繋げることを可能にする。 本研究では高齢双生児レジストリを用いた国際比較研究を行うことで、心豊かで健やかな超長寿社会構築のエビデンス形成を目指す。 |
大規模神経活動計測技術と計算論的手法の融合によるアクティブビジョンの神経機構の解明 | |
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研究代表者 | 生命機能研究科・教授 藤田 一郎 |
招へい研究者 |
・ユーリッヒ総合研究機構/神経科学医学研究所(INM-6)/副所長
・アーヘン工科大学/教授 Sonja Grün |
研究期間 | 平成25年10月1日~平成28年9月30日 |
研究課題の概要 | 日常生活において、脳は眼球運動を用いて環境世界を積極的かつ効率的にサンプリングし、間欠的に得られた情報を統合することで視覚世界を再構成する。この 過程はアクティブビジョンと呼ばれる。本プロジェクトではアクティブビジョンにおける脳内情報処理過程の解明を目指す。ソニヤ・グリュン教授が率いる理論 脳科学グループと藤田一郎が率いる神経生理学グループの共同でプロジェクトを遂行する。 |
固体表面の精密官能基化によるシングルサイト不均一触媒の創出 | |
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研究代表者 | 基礎工学研究科・教授 真島 和志 |
招へい研究者 |
スイス連邦工科大学チューリッヒ校/化学科/教授
Christophe Copéret |
研究期間 | 平成26年1月1日~平成28年12月31日 |
研究課題の概要 | 固体表面上に担持した金属錯体種の自在な分子変換により、均一系錯体触媒の特徴を残しつつ、従来の不均一系触媒では困難であった高い活性種生成率による高反応性と錯体構造に由来した高選択性の達成を目標として、固体表面上に担持した金属錯体種の分子変換を通じた表面錯体化学研究領域の開拓と、従来の均一 系・不均一系触媒の両方の長所を有するシングルサイト不均一系触媒の創出を行う。 |
口腔顎顔面の発育発達様式の解明 | |
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研究代表者 | 歯学研究科・准教授 村上 秀明 |
招へい研究者 |
コペンハーゲン大学/三次元頭蓋顔面画像研究所/所長・教授
Sven Kreiborg |
研究期間 | 平成25年10月1日~平成28年9月30日 |
研究課題の概要 | 本研究は、経時的・定期的・縦断的に撮像を行った成長期被験者のMRI画像データを用いて、口腔顎顔面の発育発達様式を解明しようとするものである。得ら れた資料は世界で初めての口腔顎顔面の発育発達様式に関するデータベースとなると同時に、科学的根拠に基づいた発育発達様式の解明ができるものと確信して いる。 |