スーパーグローバル大学創成支援事業

■スーパーグローバル大学創成支援事業(SGU)とは

 国の成長を牽引する知的拠点として、社会の期待に応えるべき我が国の大学には、世界中から優秀な研究者や学生を集め、異なる文化への寛容性を持って地球規模課題の解決や未来の創造に貢献し、グローバルに活躍する人材やグローバルな視点を持って豊かな地域社会の創造に積極的に貢献しようとする志を持った人材を育成するとともに、世界の高等教育マーケットにおける存在感を発揮し、世界に伍していくことが強く求められている。
 これらを実現するため、徹底した「大学改革」と「国際化」を断行し、我が国の高等教育の国際通用性、ひいては国際競争力強化の実現を図り、優れた能力を持つ人材を育成する環境基盤を整備するために2014年度から2023年度までの10年間各大学の取組を重点支援するものである。


■本学の取組と成果

 「世界屈指のイノベーティブな大学へ」を目標とし、グローバル化、多様化、教育改革、ガバナンス改革、研究力強化を推進し、「大学院教育の抜本的改革と異分野統合の推進」「優秀なグローバル人材の確保と教育実施体制の世界標準化」「機能強化を伴う横断的組織体制の確立」「教育研究の戦略的な国際展開-ブランディングや情報発信の積極展開-」などの点で成果を得ることができた。
 大学院の横断型教育では、5つの博士課程教育リーディングプログラム、2つの卓越大学院プログラム、理工情報系オナー大学院プログラム、次世代挑戦的研究者育成プロジェクトを展開し、分野横断型教育が一層進展した。また外国語学部を有する総合大学としての強みを生かした新たな学際融合教育である「マルチリンガル・エキスパート養成プログラム(MLE)」では、その履修者の「語学能力」「大学院への進学率」「学習意欲」が学生平均値より高くなっており、グローバルな環境で研究を牽引できる人材を育成している。
 教育改革では、4学期制を生かしたターム科目数の増加、外国語による授業科目数の大幅な増加、外国語のみで卒業・修了できるコースの大幅な増加により、教育のグローバル化を推進した。総合型選抜・学校推薦型選抜では、入学定員、合格者数ともに順調に増加し、その入学者は学習意欲が高く、GPA等の平均値も一般学生よりも高くなっており、優秀で多様性のある学生を獲得している。
 ガバナンス改革については、迅速な意思決定と全体最適な大学経営の実現に向け、「阪大版プロボスト」「戦略会議」を設置し、国際化に向けて経営機能を強化している。
 また、4つの海外拠点の活動を通じて教育研究活動の国際展開が進み、5か国7大学・機関に設置したASEANキャンパスを生かした教育プログラムの展開により双方向の学生交流や優秀な留学生の受入拡充を実現している。
 本事業の成果を確実に次の時代へと引き継ぎ、本学の更なる発展に繋げていく。