大学改革資料を受贈しました
文書館設置準備室では、2007年6月に故高木修二名誉教授(基礎工学部)の令夫人町氏から、高木先生が評議員時代に関与された「大学改革推進委員会」「大学改革の基本方針検討小委員会」等に関するファイル5冊、文書数にすると243点を寄贈していただきました。
高木先生は、1923 年京都府生まれ。京都帝国大学理学部物理学科卒業後、同大学理学部副手、同助教授、大阪大学理学部助教授、京都大学基礎物理学研究所教授を経て、1965年に大阪大学基礎工学部教授となりました。1969年からは評議員として大学運営に尽力されました。
高木先生が評議員になられた1969年は、「大学紛争」が最も激しかった時期であり、紛争をきっかけに大学改革に取り組んだ時期でした。本学においては、1969年に「改革準備調査委員会」(委員長は永宮健夫基礎工学部教授、通称「永宮委員会」)が設置され、「N案」ないし「永宮案」とよばれた報告が出されました。永宮案は大学の理想像を求めたものでしたが、この永宮案に沿って現行法規の下で比較的短期間に実現しうる改革案を作成することを任務とする「大学改革推進委員会」が設置されました。また、評議会は永宮案を検討する「大学改革の基本方針検討小委員会」を設置しました。高木先生はこの両委員会の委員として活躍されました。
永宮委員会の議事録は事務局に保存されていますが、「大学改革推進委員会」「大学改革の基本方針検討小委員会」議事録は事務局では保存されていません。今回御寄贈いただいた高木先生の資料は、事務局資料の欠落を補うものとして非常に貴重であり、今後大阪大学の大学改革を調査研究する上で欠かせない重要なものです。法人化した現在の大学運営においても、過去の大学改革案から学ぶべき事柄は多々あります。
文書館設置準備室では、前身校を含む大阪大学に関する様々な資料を収集しています。広報誌などの学内刊行物、時間割、講義ノート、文書資料、学生運動関係等のビラ、写真(アルバム)、記念品など、大阪大学の歴史に関する資料がございましたら、下記までご連絡いただけますよう、お願い申し上げます。
高木修二関係文書
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『阪大NOW』No.98より