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坂口志文特別栄誉教授と北川進京都大学特別教授による懇談会を開催しました
今年のノーベル生理学・医学賞を受賞する坂口志文特別栄誉教授と、化学賞に選ばれた北川進京都大学理事・副学長、高等研究院特別教授の報道機関向けの対談が11月10日(月)、2人の母校である京都大学にて行われました。ともに京都大学に入学した両名が一堂に会するこの機会は、京都大学と大阪大学の合同で実施され、ノーベル賞受賞決定後、初めての開催となりました。
対談では、学生時代や研究の原点が語られました。坂口志文特別栄誉教授は当初、精神科医を志していたものの、研究の道に進み免疫反応を抑制するリンパ球の発見に至った経緯を、北川進京都大学特別教授は理論物理から実験科学へと分野を広げ、老子の「無用の用」という考え方を研究の根幹に置いていることを明かしました。
また、次世代の研究者に向けたメッセージも発せられ、若手研究者の早期独立を支援する体制とシニア研究者とのバランスの重要性を訴えました。さらに、近年発展が著しいAI技術について、データ解析などで活用が期待される一方、創造的な発想や本当に重要な課題を見つけ出すのは人間の役割であるとの見解が示されました。
ノーベル生理学・医学賞を受賞した坂口志文特別栄誉教授
ノーベル化学賞を受賞した北川進京都大学特別教授
坂口志文特別栄誉教授は体の過剰な免疫反応を防ぐ「制御性T細胞」の発見、北川進京都大学特別教授は多数の微小な穴で気体などを出し入れできる材料「多孔性金属錯体(MOF)」の開発が評価され、それぞれノーベル賞を受賞します。授賞式は12月にスウェーデンのストックホルムで行われます。
〈関連リンク〉
【速報】坂口志文先生 ノーベル生理学・医学賞受賞決定!!!
https://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/topics/2025/10/06001-2