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大阪大学が日本DX大賞2025「業務変革部門」で大賞を受賞しました!
大阪大学は、2025年7月17日に開催された日本DX大賞2025(日本DX大賞実行委員会主催)表彰式において、業務変革部門で最高位である大賞を受賞しました。大阪大学は中長期的な経営ビジョンである「OUマスタープラン2027」に基づき教育・研究・経営のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しており、全学的な共通ID・人財データプラットフォームの構築、顔認証やデジタル学生証/教職員証を活用した学内外サービスの展開、全職員への生成AI導入やRPA実装による業務改革など、『OUDX:全学DXで新しい日本の大学へ』と題した幅広いDX推進の取り組みが高く評価されました。同賞「業務変革部門」における大学DXの大賞受賞は初の事例です。
審査員からの評価ポイント
大学という巨大組織において、教育・研究・経営を横断する全学的なDXを断行した実行力を高く評価。自学の成功に留まらず、開発システムを他大学へも展開し、日本の高等教育全体の底上げを目指す高い志が大賞に選ばれた。
表彰式の様子(左から2人目が鎗水徹OUDX推進室副室長(兼)D3センターDX研究部門教授、同3人目が中村太情報推進部デジタル戦略推進室長、同4人目が喜多真一情報推進部デジタル戦略推進室専門職員)
受賞した大阪大学のDX取り組み概要
大阪大学では中長期的な経営ビジョンである「OUマスタープラン2027」に基づき、教育・研究・経営のDXを通じ「ひとりひとりの人生に寄り添う新しい日本の大学」を実現するべく取り組んでいます。
その中核が、「OUID(大阪大学共通ID)・OU人財データプラットフォーム」プロジェクトです。
本プロジェクトは、幅広い学問領域を研究対象とする、本学に関わった全ての人財の知識・経験・役割・人脈等の情報(人的資本)を集約・共有・連携・共創するデータプラットフォームを構築し、教育・研究・経営の強化と本学の人財との終身交流を実現することで、大阪大学のデジタル化(DX)・国際競争力強化につなげるものです。これは入学前の高校生から卒業生、保護者、地域住民など本学に関わる全ての人財の統合ID・データ活用基盤を構築し、「顔認証技術」活用や、「デジタル学生証/教職員証」をスーパーアプリとした学内外サービス集約・展開を行うことで「戦略的束ね」と「生き生きとした現場」の両立を実現しました。これらは世界でもトップレベルの精度を誇る顔認証技術という日本の強みを活かした世界初の成果として、中央官庁・民間企業を巻き込んだ社会実装を進めています。
OUID及びOU人財データプラットフォームのイメージ図
またDXはデジタルを通じた組織変革であり、推進する「人財育成」が重要と考えました。本学では、国内大学最大規模となる全事務系職員(約1,600人)への生成AI環境導入・ボトムアップ型のRPA実装による業務改革だけでなく、情報推進部の職員自らが講師となり、完全内製の人財育成のプログラムを立ち上げ、ITを身近に実践する仲間を増やすことにより、大学全体のDX推進体制の底上げに大きく貢献しました。
日本には800の大学があり、各々が限られた予算で似たシステムを構築しています。本学は、自ら構築したシステム・成果を他大学・研究機関に提供することで、「教育・研究内容は競争」するが「システムは共創」することで日本の大学・研究機関の国際競争力強化に貢献してまいります。
今後は、引き続き大阪大学のコミュニティに属する学生、教職員、OBOGに喜んでいただけるサービスを創出するとともに、グローバル基準、国際的な先進大学をモニタリングし、国際的に卓越した研究大学として世界最先端の大学DXを実装して、日本の大学を牽引できるよう、さらに取り組みを加速させます
●大阪大学のDX(OUDX)の取組の最新情報はこちら
日本DX大賞とは
日本DX大賞は、デジタルトランスフォーメーション(DX)を通じて、社会やビジネスの課題を解決し、持続可能な成長とウェルビーイングを実現する取り組みを表彰するアワードです。
DXの本質は、単なるデジタル技術の導入ではなく、組織や社会のあり方そのものを変革することにあります。本賞では、優れたDX事例を掘り起こして広く発信し、日本全体のDX推進を加速させることを目的としています。(※日本DX大賞Webページ(https://www.dx-awards.jp/)より引用)
同賞には本年、過去最多となる158件の応募があり、本学を含む6部門24件がファイナリストに選出されていました。