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大阪大学シンポジウム、量子情報・量子生命研究センター(QIQB)シンポジウム「量子コンピューティングが拓く未来 ―量子コンピューティングが解くべき課題とは―」を開催しました 【1月24日更新版】
本シンポジウムの採録記事が1月24日付日経新聞(朝刊・東京本社版10面)に掲載されました。
この機会に併せて当日ご参加いただけなかった方へ期間限定(1月24日~2月28日頃)で大阪大学量子情報・量子生命研究センター(QIQB)・藤井教授の講演動画を公開いたしますので、ぜひご覧ください。
(講演動画)1月24日(金)0:00公開
2024年12月5日(木)、東京商工会議所 東商渋沢ホール(東京都千代田区)で、大阪大学シンポジウム、量子情報・量子生命研究センター(QIQB)シンポジウム「量子コンピューティングが拓く未来 ―量子コンピューティングが解くべき課題とは―」を開催しました。
東京での大阪大学シンポジウムの開催は、今年2月3日(土)の 感染症総合教育研究拠点(CiDER)シンポジウムに続いて、今回で2回目となります。当日は当初の会場定員が270名であったところ、アカデミアや産業界、政府関係者など多岐にわたる分野から多くの方にお申込みいただき、最終的に300名を超える方々にご参加いただきました。
開会挨拶として、西尾章治郎総長が量子情報・量子生命研究センターのミッションや本学が社会との共創で目指す社会変革の意欲について述べました。
西尾章治郎総長
続いて塩見みづ枝氏(文部科学省研究振興局長)の来賓挨拶では、政府において2021年から2023年にかけて「量子技術イノベーション戦略」、「量子未来社会ビジョン」、「量子未来産業創出戦略」の3つの関連戦略を策定し、2030年までに量子技術による生産額を50兆円規模とすることや量子ユニコーン企業の創出を目指すといった野心的な目標を掲げていること、また、大阪大学のQIQBはこれらの戦略に基づき設置された量子イノベーション拠点の中でも全国最大規模であり、量子ソフトウェア研究を通じた我が国の量子産業発展への貢献に対する敬意と更なる期待について述べられました。
塩見みづ枝氏
その後の第1部では、基調講演として北野宏明氏(沖縄科学技術大学院大学教授)より「Future of Computing: Toward Transcendent Intelligence」と題し、AIと量子技術の関わりについてご講演いただきました。
北野宏明氏
続いて中村泰信氏(国立研究開発法人理化学研究所量子コンピュータ研究センター長)からは「国産コンピュータの意義と未来的価値」をテーマに、量子力学の100年の歴史を振り返りながら、量子技術の課題と今後の展望についてご講演いただきました。
中村泰信氏
藤井啓佑教授(大阪大学大学院基礎工学研究科)からは、「量子コンピュータのソフトウェア・理論・産業化・エコシステムへの期待」と題し、量子コンピュータの現在と量子コンピュータで何ができるのか、これにより解決を目指す地球規模の社会的課題について講演がありました。
藤井啓祐教授
第2部のパネルディスカッションでは、茂木健一郎氏(株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 シニアリサーチャー)をファシリテーターに、第1部でご講演いただいた北野宏明氏、藤井啓佑教授に加えて、佐藤信太郎氏(富士通株式会社富士通研究所 フェロー 兼 量子研究所長)、橋本幸士氏(京都大学大学院理学研究科 教授)、松岡智代氏( 株式会社QunaSysCOO)が登壇し、「量子コンピューティングが解くべき課題とは」をテーマに、量子コンピュータの現状と課題について議論が交わされました。参加者との質疑応答も交えて熱心な意見交換が行われました。
茂木健一郎氏
パネルディスカッションの様子
最後に、井上惠嗣理事・副学長が閉会挨拶を行い、シンポジウムは幕を閉じました。
井上惠嗣理事・副学長
また、シンポジウム終了後に開催した懇親会では、北川勝浩量子情報・量子生命研究センター長による開会挨拶、乾杯の発声に始まり、多くの参加者が自由に交流し、親睦を深めるとともに新たなつながりを築く機会となりました。
北川勝浩量子情報・量子生命研究センター長
大阪大学シンポジウムでは、今後も社会から関心の高いテーマを取り上げるとともに、教育研究、社会実装といった本学の強みを社会のみなさまにお届けしてまいります。
(関連リンク)
大阪大学量子情報・量子生命研究センター(QIQB)
大阪大学 「あなたと量子」~“新鋭”のスペシャリテ~ デジタルパンフレットは こちら
満席となった会場