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2022.10.7 Fri

遺伝子組換え実験に関する不適切な事案の発生について

本年2月27日、本学の医学系研究科に所属する実験チーム(教員(准教授)1名、大学院生4名)が、法令上求められる適正な第二種使用等の拡散防止措置(P2Aレベル)がとられていない学外の実験施設において遺伝子組換え実験※を実施していました。

このことを受け、本学として直ちに実験停止等の拡散防止措置を講じるとともに、専門家による調査委員会を設置し、環境への影響に関する調査やこのような事態に至った原因の究明等を行ってまいりました。

当該調査委員会における調査分析結果を踏まえ、本件事案における遺伝子組換え生物の環境中への漏出の可能性は極めて低いと判定いたしました。

本事案には、遺伝子組換え実験計画の申請・承認を経ずに実験を行ったこと等、事案発生を回避するために設けられた複数の法令・学内規則の違反が伴っていました。こうした違反の背景には関係者における各種規則等に対する理解の不足等があり、そうした人為的な問題発生を回避するための組織的な課題も明らかになりました。

今回の事案のように法令等に基づく適切な措置を講じず遺伝子組換え実験を実施することはあってはならないことであり、深くお詫び申し上げます。

本学では,このたびの事態を重く受け止め,今後このような事態を引き起こさないよう、遺伝子組換え実験に関する管理体制の強化や教育訓練の徹底等、再発防止に最善をつくして取り組んで参ります。

具体的な再発防止策の内容を含め、事案の概要については、添付の資料をご参照ください。

※遺伝子組換え実験の内容について
(使用した遺伝子組換え生物)
・黄色ブドウ球菌にルシフェラーゼ遺伝子等を組み換えて発光できるようにした細菌
(実験の目的)
・脊椎手術に用いるインプラントの抗菌作用を検討するため、表面処理加工を行ったインプラントに上記組換え生物を付着させて、ヒツジ2個体の椎間板内に移植。
・ルシフェラーゼにより上記組換え生物を発光させ、インプラント表面における上記組換え生物の増殖をモニタリングすることにより、抗菌作用を評価するもの。

本件問い合わせ先
研究推進部研究推進課 (TEL:06-6879-7031)

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