南部陽一郎先生への哀悼のことば(2015年7月17日)

南部陽一郎先生への哀悼のことば

大阪大学総長 平野俊夫

南部陽一郎先生の突然の訃報に接し、大阪大学特別栄誉教授であられる南部先生に、大阪大学を代表し心から哀悼の意を表したく思います。
南部先生と大阪大学との直接のつながりは1993年に外国人客員研究員としてお招きした時に始まります。シカゴ大学を退職されて間もない時期に、大阪大学理学部で将来ある若い研究者、学生に直接指導をしていただけるようになりました。このご縁で大阪大学名誉博士の称号を南部先生にお受け取りいただきました。その後も継続的に大阪大学でご研究と研究指導していただけたことは物理学を志す者に大きな励みなり、大阪大学の財産となっています。
また、ノーベル賞を受賞された後もそのお人柄は全く変わることなく、常に研究一筋にまい進されました。私が総長になってからも大阪大学特別栄誉教授として、大阪大学未来トーク(2013年7月)でのご講演で、また昨年5月に湯川秀樹博士の黒板披露式でお招きし、お話ししたことをつい最近のように覚えています。研究では厳しい南部先生が「物理をやってよかった」としみじみと述懐されておられたことは心にしみるものがありました。
このように大阪大学にとってかけがえのない存在でありました南部先生を失ったことは誠に残念でなりませんが、南部先生が遺された財産「研究する心」を大切に引継ぎ、将来に伝えていくことが大阪大学にできる先生への恩返しと思っております。
南部先生のこれまでの大阪大学に対するご貢献に感謝申し上げるとともに、心からご冥福をお祈りいたします。また、ご家族のみなさまに心からお悔やみ申し上げます。

2015年7月17日

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