ZEB認証

ZEB化の取り組み

大阪大学では2021年2月制定の「大阪大学エネルギーマネジメント中期目標・基本方針」において、国内の大学に先駆けて、新築等の建物は原則ZEB Readyとすることとしました。カーボンニュートラル実現をめざして、ZEB化を強力に推進しています。


認証を受けた建物

ZEB Ready相当* 大阪大学 豊中キャンパス 共創環境形成拠点(仮称)(2025年春竣工予定)

豊中共創環境形成拠点
大阪大学 豊中共創環境形成拠点

豊中共創環境形成拠点 BELS評価
大阪大学 (豊中)共創環境形成拠点2024年1月18日交付

建物概要

  • 新築/改修:新築
  • 完成年月:2025年3月(予定)
  • 延べ面積: 5,047㎡(新棟部分)
  • 構造:鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造
  • 階数:地上7階
  • 評価年月日:2024年1月18日
  • BEI:0.48(新棟部分)


ZEB化のポイント

空気調和設備では、複層ガラスを採用することで建物の高断熱性を高めたこと、COP(エネルギー消費効率)の高い高効率ビル用マルチエアコンを採用したこと、CO2センサーによって在室人数の増減にあわせた換気風量制御を行う全熱交換器を採用したことで、基準一次エネルギー消費量から59%のエネルギー削減を実現しています。
また、照明設備では、LED照明に併せて、人感センサーによる制御や、周囲の明るさに応じて調光する制御を導入したことで、基準一次エネルギー消費量から67%のエネルギー削減を実現しています。


*注釈

豊中共創環境形成拠点(仮称)は既存の文理融合型研究棟と渡り廊下で接続する事により、建築基準法上既存棟と合わせて1棟の扱いとなります。ZEBの評価の基準となる建築物省エネ法に基づく適合判定についても建築基準法と同様の考え方であることから、ZEBの評価は既存棟と新棟を合わせたエネルギー消費量の計算をもとに行われます。既存棟と合わせたZEB Ready認証は取得できていませんが、新棟部分のみを対象にした場合のBEI値はZEB Readyの基準を満たしているとの評価を受けたことから「ZEB Ready相当」として表現しています。




国立大学初の新築ZEB Ready研究棟 大阪大学 吹田キャンパス MA-T共創センター(杏の杜)

MA-T共創センター(杏の杜)
大阪大学MA-T共創センター(杏の杜)

ZEB Ready
大阪大学 MA-T共創センター(杏の杜)(旧名称:薬学4号館) 2021年10⽉22⽇交付

建物概要

  • 新築/改修:新築
  • 完成年月:2022年1月
  • 延べ面積:3,389㎡
  • 構造:鉄骨造
  • 階数:地上4階
  • 評価年月日:2021年10月22日
  • BEI:0.49

ZEB化のポイント

空調負荷や電気容量の最適化によるコストの削減を図り、建物の高断熱化(複層ガラス等)や高効率設備(高効率空調、LED照明等)の導入を行うことで、特別な設備導入を伴わない普及型のZEBを実現しています。



空調・換気設備

空調室内機は、消費電力の少ない小型室内カセット型を必要な箇所に最適配置しました。
全熱交換器は、在室人数の増減にあわせた換気風量制御を行う、CO2センサを採用しました。

開閉式トップライト

開閉式トップライト

4層吹き抜け空間に、熱だまり対策、自然採光による省エネ及び排煙設備を兼ねた開閉式トップライトを採用しました。

空調・換気設備

 MA-T共創センター(杏の杜)(旧名称:薬学4号館)は、文部科学省のホームページ「「ZEB事例集」の取りまとめについて」に事例25号として掲載されています。

 https://www.mext.go.jp/a_menu/shisetu/shuppan/mext_00003.html



国立大学初のZEB Oriented棟 大阪大学 箕面キャンパス 外国学研究講義棟

外国学研究講義棟
大阪大学 外国学研究講義棟

202204_zeb
大阪大学 外国学研究講義棟2022年3⽉31⽇交付

建物概要

  • 新築/改修:新築
  • 完成年月:2020年12月
  • 延べ面積:24,897㎡
  • 構造:鉄骨造鉄骨鉄筋コンクリート造
  • 階数:地上10階
  • 評価年月日:2022年3月31日
  • BEI:0.58


ZEB化のポイント

空調設備では、COP(エネルギー消費効率)の高い高効率ビル用マルチエアコンを採用するとともに、室内ファン動力の小さいカセット型の室内機を中心に採用することで省エネ化を図りました。
照明設備では、LED照明に併せて、人感センサーによる制御や、周囲の明るさに応じて調光する制御を導入しています。
ガラス張りの外壁面には、一般的な透明ガラスと比べて日射熱を70%遮り、断熱性は約3倍となる高性能ガラスを採用しました。さらに、構造体の梁ブレースを外装の外側に配置(アウトフレーム化)することにより、深い庇のように直射光を遮蔽する効果を生んでいます。光を取り入れながら熱を遮断し、照明と空調の両方の消費エネルギーを減らすことを可能にしています。



ZEBとは

ZEB(ゼブ)とはNet Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)の略称で、快適な室内環境を維持しながらも、建物で使うエネルギーを削減すること(省エネ)に加えて再生可能エネルギーの導入などでエネルギーを生み出し(創エネ)、従来の建物で必要だったエネルギー換算での収支をゼロ以下にする考え方です。
環境省では「建築物の環境性能基準」として4段階の評価方法が設けられています。

定性的な定義

定量的な定義

『ZEB』 ゼブ

50%以上の省エネと創エネを組み合わせ、従来の建物で必要なエネルギーの100%以上の消費量削減を実現した建物

Nearly ZEB ニアリー・ゼブ(ZEBに限りなく近い建築物)

50%以上の省エネと創エネを組み合わせ、従来の建物で必要なエネルギーの75%以上の消費量削減を実現した建物

ZEB Ready ゼブ・レディ(ZEBを見据えた先進建築物)

省エネで、従来の建物で必要なエネルギーの50%以上の消費量削減を実現した建物

ZEB Oriented ゼブ・オリエンテッド(ZEB Readyを見据えた建築物)

延べ面積10,000㎡以上で用途ごとに規定したエネルギー消費量削減(従来の建物で必要なエネルギーの30%以上や40%以上)を実現し、さらなる省エネに向け効果が高いと見込まれる未評価技術を導入した建物

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