受賞歴

箕面キャンパス外国学研究講義棟が第64回BCS賞を受賞

 箕面キャンパス外国学研究講義棟は、この度、国内の優秀な建築作品を表彰する第64回BCS賞(一般社団法人日本建設業連合会主催)を受賞いたしました。


外国学研究講義棟



日建連表彰2023 第64回BCS賞・第4回土木賞



表彰状授与 宮本 洋一 日建連会長(左)、田中 学 理事・副学長(右)




BCS賞とは

 「BCS賞」は、「優秀な建築物を作り出すためには、デザインだけでなく施工技術も重要であり、建築主、設計者、施工者の三者による理解と協力が必要である」という建築業協会初代理事長竹中藤右衛門の発意により昭和35年に創設され、以後、良好な建築資産の創出を図り、文化の進展と地球環境保全に寄与することを目的に、毎年、国内の優秀な建築作品が表彰されています。(「BCS」の呼称は、建築業協会(Building Contractors Society)に由来しています。)

第64回BCS賞の受賞

 外国学研究講義棟は、「未来へつむぐ地域交流グローバルキャンパス・・・ “地域に生き世界に伸びる”という大学のモットーを具現化し、境界を消し、まちに開かれたグローバルでサスティナブルなキャンパスである。繊維の街があった面影をアウトフレームブレースで表現することで、過去から未来をつむいでいる。」と評価され、受賞に至りました。
 第64回BCS賞には、多くの地域から、74件の応募があり、建物用途は学校施設(14件)が最多で、そのほか、事務所ビル(12件)、複合施設(11件)、官公庁舎等施設(7件)、ホテル(6件)、劇場(4件)、商業施設、福祉施設(各3件)、美術館、スポーツ施設、病院・医療施設、工場(各2件)、住宅、研修施設、研究所等となっています。
 BCS賞の選考は、選考委員12名による第一次選考が実施され、第一次選考を通過した作品に対して、選考委員による現地調査と学識委員による専門分野評価が実施されました。

外国学研究講義棟の施設概要

所在地  大阪府箕面市船場東3-5-10
建築主  大阪大学
設 計  ㈱日建設計
設計監修 大阪大学サステイナブルキャンパスオフィス、大阪大学施設部
施工者  清水建設㈱(建築)、㈱四電工(電気)、三建建設工業㈱(空調・衛生)
工事監理 大阪大学施設部、一部㈱日建設計
設計期間 平成29年1月~平成30年10月
工事期間 平成30年11月~令和2年12月
敷地面積 5,999㎡
建築面積 4,338㎡
延床面積 24,8964㎡
構造規模 S+SRC造、地上10階




2023 ISCN Excellence Awardsを受賞しました。

この度、大阪大学は、「箕面キャンパス移転プロジェクト」にて、2023 ISCN Excellence Awards(Partnerships for Progress部門)を受賞しました。この賞はサステイナビリティやコミュニティの意識を高め、環境負荷を低減する革新的なコラボレーションモデルに顕著な貢献をした大学に贈られる賞です。本受賞はメキシコ国立自治大学(National Autonomous University of Mexico)で開催されるISCNの年次大会(6/6~6/8)にて紹介されました。

日本では2017年度の千葉大学に次ぐ受賞であり、Partnerships for Progress部門では日本初となります。

(ISCNのリリース記事はでこちらをご覧ください。)
(ISCN年次大会で紹介されたプロジェクト動画はYouTubeにて公開されており、以下よりご覧いただけます。)

ISCN Excellence Awardsとは

サステイナブルキャンパスに関する国際的な大学ネットワークであるISCN(International Sustainable Campus Network)が主催する「ISCN Excellence Awards」は、サステイナブルキャンパスの推進に関する優れた取組みを表彰するものです。

受賞区分は「Whole Systems Approach」「Partnerships for Progress」「Cultural Change for Sustainability」の各部門と「Honorary Member Award(名誉会員賞)」の4区分あり、この度受賞した「Partnerships for Progress」部門は、サステイナビリティやコミュニティの意識を高め、環境負荷を低減する革新的なコラボレーションモデルに顕著な貢献をした大学に贈られる賞です。

※ISCNは、日本では大阪大学、北海道大学、慶応大学、国外ではハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、メルボルン大学など、全世界で合計101の大学が参加しています。

(ISCNのHPはこちらをご覧ください。)

箕面キャンパス移転プロジェクトのポイント

本プロジェクトは、自治体、民間企業、地権者、地域住民との協働により、以下のような成果を実現することができました。

1.持続可能性の高いキャンパス

箕面キャンパスは、高いサステイナビリティを実現することで、大学キャンパスとして日本初のLEED-ND(エリア開発部門)のゴールド認証を取得しました。

本キャンパスは、「スマートな土地選択と土地利用(周辺地域の街路連続性、生態系とその多様性の保全)」、「エリア開発形態とコミュニティデザイン(まちの歩きやすさや歩く楽しさ、ウォーカビリティ、アフォーダブル住居の提供)」「環境に配慮したインフラと建物(水使用率、建設に伴う汚染の防止)」で高く評価されています。

また、箕面キャンパスの外国学研究講義棟は、LEED-NC(新築部門)のゴールド認証を取得しました。

(詳細はこちらをご覧ください。)

2.キャンパス面積の削減による環境負荷の低減

豊かなコモンスペースを確保した上での専用的室群の稼働率向上、本学が指定管理者である箕面市立船場図書館及び生涯学習センターを大学関係者と箕面市民が共有することなどの取組から、キャンパスの床面積を大幅に削減することができました。これはエネルギーや資源の大幅な削減につながっております。

(外国学研究講義棟の省エネ実績(ZEB認証)はこちらをご覧ください。)


1次エネルギー消費量の分析(外国学研究講義棟)

3.民間企業との連携

空調専業メーカーであるダイキン工業との協働により、外国学研究講義棟に温度・湿度・気流・人流等の各種センサ、先進的な空調技術、BEMS(ビル・エネルギー管理システム)等を導入し、キャンパスを「リビングラボ」の実証フィールドとして活用しています。

(ダイキン工業HPの関連記事はこちらをご覧ください。)

(大阪大学とダイキン工業の連携はこちらをご覧ください。)

4.地域との連携

本プロジェクトには、本学やダイキン工業の他、箕面市や大阪船場繊維卸商団地協同組合、地域住民など様々な方々が関わっております。

2016年の正式合意を経て、箕面市と大阪大学は緊密に連携して教育研究施設および図書館・文化交流施設等を整備してきました。さらに、市民主導で発足した「箕面船場まちづくり協議会」との対話により、本学は地域の課題や地域住民からの要望を建設工事開始前から把握し、整備・運営の企画に反映してきました。

2021年12月には、箕面市長やまちづくり協議会などが参加するシンポジウムを開催し、それぞれの立場からこの地域の将来像について議論しました。その関係性は移転開学以後も発展を続けています。

2022年7月に開催された大阪大学夏祭りでは、国際色豊かな模擬店、デッキステージでの公演、盆踊りなどの企画があり、学内外から3,000人以上もの参加者が箕面キャンパスに来られました。同日には産官学連携の一環としてキャンパス前の道路を歩行者天国にするプロジェクトも実施されました。

その他にも箕面キャンパスでは様々な地域との交流が行われております。

(大阪大学夏祭りの情報はこちらをご覧ください。)


2022年7月 大阪大学夏祭りの様子

令和4年度おおさか気候変動対策賞の大阪府知事賞を受賞しました。

受賞歴

国内の大学に先駆け本学が推進しているZEB化の取組みが、このたび、令和4年度おおさか気候変動対策賞の緩和部門において、最も優れた取組みを実施した事業者等に授与される大阪府知事賞を受賞しました。

おおさか気候変動対策賞(緩和部門)は、事業活動における温室効果ガス排出量の積極的な削減に向けた実践活動に関し、他の事業者の模範となる特に優れた取組みをした事業者等を表彰し、取組内容をホームページ等で広く公表することにより、大阪府内の事業者等の意欲を高めるとともに、対策の一層の普及促進を図ることを目的に大阪府が実施しているものです。

通常の建設コストと同程度となる「普及可能なZEB」をコンセプトに推進し、薬学4号館、外国学研究講義棟の2棟でZEB化を実践し、将来にわたる府域の温室効果ガス削減に貢献したことに加え、設計段階のみならず、運用段階においても確実にZEB基準を満たす具体的な達成手法を確立していることから、継続性・刷新性なども含めた総合的な観点で最も優良な取組みとして評価されました。

大阪大学は、今後もカーボンニュートラル実現を目指して、ZEB化を強力に推進していきます。

受賞歴

(左) 国立大学初のZEB Orientedを達成した外国学研究講義棟の外観写真 (中) 新築研究棟として国立大学初のZEB Readyを達成した薬学4号館の外観写真 (右) 薬学4号館の認定証

2021年度サステイナブルキャンパス評価システム(ASSC)におけるゴールド認定を受けました。

大阪大学は令和4年7月16日(土)立命館大学東京キャンパスで開催された、CAS-Net JAPAN(サステイナブルキャンパス推進協議会)第1回社員総会において、「2021年度サステイナブルキャンパス評価システム(ASSC)」のゴールド認定を受けました。

4_1

ASSC(サステイナブルキャンパス評価システム)とは

 ASSCとは、「運営」「教育と研究」「環境」「地域社会」の4部門からなり、その下に合計170個の評価基準をアンケート形式で評価するものです。
得点率に応じて、CAS-Net JAPANがゴールド、プラチナの認証を行います。

一般社団法人サステイナブルキャンパス推進協議会 CAS-Net JAPAN

箕面キャンパス外国学研究講義棟がおおさか環境にやさしい建築賞を受賞しました。

3_0
おおさか環境にやさしい建築賞

令和2年4月に供用を開始した箕面キャンパスの外国学研究講義棟は、このたび、令和3年度おおさか環境にやさしい建築賞(商業施設その他部門賞)を受賞しました。

おおさか環境にやさしい建築賞は、環境配慮の模範となる建築物を表彰することにより、環境に配慮した建築物の普及促進及び府民の意識啓発を図ることを目的に、大阪府・大阪市が実施しているものです。
民間施設に比べ、予算面で厳しい運営を強いられている国立大学でありながら、環境建築に意欲的に取組み、国立大学初のLEED-NDゴールド、国立大学で2例目となるLEED-NCゴールドを取得したこと、官民一体で進めたサスティナブルなまちづくりの実施や、学び舎であると同時に駅前の顔、世界へ発信する拠点として企業との協働研究を含む環境実験装置でもあり、学習効果向上のための革新的で実験的な空間づくりが評価されました。
大阪大学は、今後もサステイナブルキャンパス構築に配慮した施設整備を展開していきます。

箕面キャンパス外国学研究講義棟の環境への配慮

1.Sustainable:「普通」の省エネ・省資源手法の積み重ね。地域とともに生きる建物づくり

構造フレームを利用した光と熱の最適コントロール

3_1

  • 外壁全方位から自然光を最大限に取り込む、自然光だけで明るい教室。
  • 構造フレームが水平庇・垂直庇として機能し、不快な直射光を遮る。
  • 夏に熱を取り込まず、冬に熱を逃がさない高断熱Low-Eガラスを全面採用。

街を 想い、街を つなげ、 街と つむぎあうキャンパス

3_2

  • 繊維問屋街として栄えた「箕面船場」という場所 性と、大阪大学スローガン「想い・つなげる・つ むぎあう」を表象したファサード。 新しい街のランドマークとなる。
  • 「街」と「大学」が連続するピロティと広場が、市 民と学生をつなぐ場所となり、地域とともに生きる大学を実現する。

「普通」の省エネ・省資源手法

3_3

  • 建物全体で高効率 LED 照明を採用し、人感セン サーで利用しているエリアのみを照明制御。
  • 教室、研究室は「普通」の窓。開放することで、い つでも自然換気が可能。
  • ルーフファンで気流感による涼しさを与える。
  • 全熱交換器の採用、CO2 センサー外気量制御。
  • LEED 対応の超節水型衛生器具。

2.Global:世界基準のサステイナブルな環境づくり

受賞歴

大学で初のLEED-NDゴールド 大学で2例目のLEED-NCゴールド

[LEED-ND] 主な対応項目

  • インフィルサイト型再開発
  • 歩行者ネットワーク整備
  • 鉄道駅との直結と周辺建物とフラットにつなぐ人工地盤整備
  • 各種イベントに利用できる大ピロティ空間

[LEED-NC] 主な対応項目

  • 建設中の汚染防止措置
  • 代替交通手段計画
  • 集中雨水処理対応
  • 超節水型衛生器具の採用
  • 節水型ランドスケープ
  • 排水処理技術
  • 水使用量45%削減
  • エネルギーシステムのコミッショニング
  • エネルギー効率の最適化、太陽光パネル

企業との共同研究:空調装置新規開発

3_5
屋外ピロティ、屋内の食堂エリア

  • 屋外ピロティに新規開発の屋外用空調機「OUTER TOWER」を設置。夏の屋外を過ごしやすい空間と し、涼のとれる憩いの空間を創出するための実 験。
  • 屋内の食堂エリアに天井の高い空間の効率的空 調を目指す床置型空調機「DESIGN TOWER」を 設置。省エネで快適な空間の実現を目指す。

感染症防止に効果的な高い換気性能、室内環境の創出


  • 全ての空調機に集塵効果の高い MERV6 以上の 中性能フィルターを設置。
  • 外気導入は 30m3/h を基準として、コロナ対策とし ても十分な換気量を確保(約 9 回/h)。
  • アメリカ空調学会(ASHRAE)が設定する室内環境 (温度・湿度)の推奨範囲を実現できる空調・加湿 装置を設置。

3.Smart:革新的・実験的な「知を育む空間づくり」

センシングデータを活用して 学ぶ場の空気(空間)をコントロール

受賞歴

受賞歴

  • 3・4 階の教室では、大学と空調メーカーが 共同で教育現場での実証実験を行う。
  • Iot 技術を用いて空調・換気・照明をリアルタイムに 自動制御。アクティブラーニング等の多様な授業 シーンに合わせて温度、気流、色、照度、にお い、音等の物理環境を教育空間に最適なものに 自動調整することを目指す。

学習効果向上が期待できる 置換空調換気システム

受賞歴

  • 中講義室では、壁下面から空調空気を供給し、天 井面で吸い込む置換換気システムを導入。
  • 床から天井面への 1 方向の気流を形成し、換気効 率の高い置換換気を可能としている。
  • 外気量 UP モード時には一般的な学校の 3 倍以上 である 1 人当たり 70m3/h の外気を供給可能と し、換気回数 12 回/h を確保。
  • 快適性や感染症対策有効性の実証実験を行う。

ドラフトレスで快適な教育空間

受賞歴

  • コンピュータ系の自習室を利用し、天井面に膜天 井を張ることで、不快なドラフトを低減し、均一な 温度室内温度分布を確保する実験。
  • デシカを採用し、よりきめ細やかな調湿制御を行 い、快適性を確認する。
  • 調光調色照明により、教育環境に適した明るさ、 色温度の実験を行う。

グローバルビレッジ津雲台が吹田市景観まちづくり賞を受賞しました。

202203_GV賞状

令和2年10月に供用を開始したグローバルビレッジ津雲台は、このたび、第4回吹田市景観まちづくり賞(敷際部門)を受賞しました。

吹田市景観まちづくり賞は、吹田市の景観まちづくりに寄与する優れた事例を表彰することにより、市民及び事業者の景観まちづくりに対する意識の高揚と景観の質の向上を図ることを目的とされています。

グローバルビレッジ津雲台における、大きくセットバックしたオープンスペースと緑が各施設の一体感を感じさせ、まちに溶け込んだ新たなまちなみを形成していること、千里ニュータウン開発以前の地域の緑を継承しており、近隣住宅地の環境と調和していることが評価されました。

大阪大学は、今後もキャンパス景観のみならず、地域におけるまちなみ形成に配慮した施設整備を展開していきます。


202203_GV表彰式
第4回吹田市景観まちづくり賞表彰式

202203_GV
グローバルビレッジ津雲台

箕面キャンパスがサステイナブルキャンパス賞を受賞しました。

受賞歴
サステイナブルキャンパス賞

令和3年4月に供用を開始した箕面キャンパスは、このたび、第7回サステイナブルキャンパス賞を受賞しました。

サステイナブルキャンパス賞は、日本全国の大学キャンパスをモデルにして持続可能な環境配慮型社会の構築に貢献することを目的に設置されたサステイナブルキャンパス推進協議会(CAS-Net JAPAN)が、サステイナブルキャンパス構築に係る取り組み事例を表彰するものです。

地域に開かれた都市型キャンパスの好例であること、大学図書館機能を市有施設と共有化することや、大学が図書館と生涯学習施設を管理・運営するという国内初の取組み、ならびに、研究講義棟がLEED-NCゴールド、キャンパスそのものが国内初のLEED-NDゴールド(街区の環境配慮)の2つの国際認証を取得している点、 これらがサステイナブルなキャンパス整備の手本として評価されました。

大阪大学は、今後もサステイナブルキャンパス構築に配慮した施設整備を展開していきます。

受賞歴
表彰式

202203_箕面キャンパス
箕面キャンパス

share !