三、洪庵の業績
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除痘館の設立 洪庵の業績のひとつに除痘館の設立がある。当時多数の死者を出す天然痘を未然に予防するため1796年イギリスのジェンナーによって開発された種痘を行うため、痘苗がわが国へもたらされた1849年(嘉永2)大阪道修町に医師日野葛民、大和屋喜兵衛と共に種痘所(後に除痘館と改称)を設立した。11年後の1860年(万延元)には適塾の南、現在の緒方病院の敷地に移転した。この除痘館を出発として、西日本各地に分苗所を設置して天然痘の蔓延を防いだことは、1979年、世界保健機構(WHO)は天然痘の根絶を宣言したが、その日本での先鞭をきった仕事であった。 |
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