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 大阪大学リサーチクラウドカフェ

大阪大学リサーチクラウドカフェ

対象
  • ALL
日時
2019.9.4 Wed - 2019.12.4 Wed

9月4日(水) 「 ナノ構造で変わり者電子を操る
ゲスト:産業科学研究所 田中 秀和 教授

第1回のゲストは、産業科学研究所から 田中 秀和教授をお招きします。 田中教授は、原子・分子の成長をコントロールし、ナノスケールの人工物質の創製と新機能発現の研究に取り組む研究者です。水が氷になったり、沸騰したりするときには、温度によって分子の集まり方が急激に変化する「相転移」が起きています。この様な「相転移」は、物質の中に沢山存在する電子においても観察されます。電気伝導性や磁性を示すセラミックスはその代表例であり、最近ナノメートルスケールの人工物質を作ることにより、その電子の織りなす変わった集団挙動を直接眺め、操り、より高性能のナノ物質を創り出すことが可能となってきました。ナノの電子の世界の理解から将来の高性能スイッチング・メモリへの展開を視野にいれた研究について紹介します。


10月2日(水) 「 遺伝子・ゲノム・蛋白質と出産、老化、ガンとの関わり
ゲスト:蛋白質研究所 篠原 彰 教授

第2回のゲストは、蛋白質研究所から 篠原 彰 教授をお招きします。篠原教授は、生き物のDNAの交換反応である“組換え”の分子レベルでの仕組みの解明に取り組んでいます。組換えは様々な遺伝子の組み合わせを作ることで、生物の多様性を生み出す進化の原動力になるばかりでなく、DNA情報やゲノムの安定化を促進することで、ゲノムの不安定化により生じるガンや老化などの防止に役立っています。今回は、遺伝子、ゲノム、タンパク質がどのようにヒトを含めた生物の姿、形を決めているのか?ヒトの才能は遺伝なのか、環境なのか?と言った視点から、出産(卵子の老化)、ガン、老化などの遺伝子の関連と言った話題を、最新の研究知見を元に、会場の方々と対話形式での講演を予定しています。


11月6日(水) 「 世界をかけめぐる耐性菌
ゲスト: 微生物病研究所 日本・タイ感染症共同研究センター  明田 幸宏 講師

第3回のゲストは、 微生物病研究所 日本・タイ感染症共同研究センター から 明田 幸宏 講師 をお招きします。明田講師は、病気の原因となる細菌のゲノム配列を基にした研究を行っています。現在、世界中で抗生物質が効かない細菌(=耐性菌)が大きな問題となっています。この先、有効な耐性菌対策がとられなかった場合、2050年には世界で1000万人ものヒトが耐性菌によって亡くなるという試算が英国のシンクタンクによりなされています。このように世界中で耐性菌は深刻な問題となっていますが、さらに新しいタイプの耐性菌が次々に出現するなど、その拡がりはとどまることを知りません。今回はその研究結果を交えながら耐性菌の現状とこれからどのように耐性菌対策に取り組んでいくべきなのか、皆さんと議論を深めたいと思います。


12月4日(水) 「中国経済のグローバル化の影響‐WTO加盟の20年間を振り返る」
ゲスト:社会経済研究所 朱 連明 准教授

第4回のゲストは、社会経済研究所から朱 連明准教授をお招きします。 朱准教授は、主に企業・家計などの統計データを使うミクロデータの分析手法を用いて政策・制度の評価を行っている研究者です。最近の研究としては、中国のミクロ統計データ を用いて、中国の貿易・地域政策が企業成長や産業発展などに与える影響に関する、政策のインプリケーションが高い研究に取り組んでいます。今回は、まず中国経済のグローバル化の経緯やその現状などについて紹介していただき、それから中国のグローバル化が中国の国内産業・地域発展及び世界経済・政治に及ぼす影響について、最新の研究成果を取り上げながら、お話いただきます。


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