兵庫県教育委員会×大阪大学 特別企画 『第2回 高校生「国際問題を考える日」』を開催しました

平成27年1月31日(土)に、大阪大学会館において、「第2回 国際問題を考える日」を開催しました。(主催:兵庫県教育委員会、大阪大学、後援:JICA関西)

平成26年1月に締結された連携協定に基づく高大連携イベント第2弾となる今回、兵庫県内のSuper Global Highschool(以下、SGH)指定校およびSGHアソシエイト校全6校を含む計18校、240名余りが参加することでも注目される、盛大なイベントとなりました。

当日は、基調講演を皮切りに、高校生パネリスト4名によるパネルディスカッション、90名の発表者によるポスターセッション等、まさに「国際問題」を見て、聞いて、話して、考える、充実した一日でした。

基調講演は、大阪大学国際公共政策研究科の松野明久教授から、解決すべき大きな国際問題となっているイスラムの問題について、ヨーロッパとアラブ世界の歴史的問題、グローバル・テロリズムの形成、東南アジアのイスラムが関係する紛争、若者たちのジハードへの参加など、各地でひろがるイスラムと政治の難しい関係を軸に行われました。

高校生にもわかりやすい言葉を用いての講演であったこと、また非常にホットな話題でもあったことから、高校生のみなさん一人一人が真剣な面持ちで熱心に聞き入っていました。

続いて行われたパネルディスカッションでは、高校生4名が登壇し、「グローバル化の中で高校生に求められる学びとは?」と題し、それぞれが自身の論点を発表しました。

臆することなく堂々と意見を述べ、質疑応答し、ディスカッションするパネリストたちの姿に圧倒され、多くの参加者が大きな刺激を受けたことは想像に難くありません。

昼休みをはさんで午後から行われたポスターセッションの会場は、高校生たちのパワーでさらに熱気にあふれていました。発表する人、それに聞き入る人、質問する人、どの顔も一様に真剣で、意識の高い積極的な姿勢が印象的でした。

ポスターセッション終了後の講評で、大阪大学国際公共政策研究科の松繁寿和教授は、「ミクロの視点で問題を解決するという思考から、一歩進んでマクロの視点から問題に直面し、考えるプロセスに入ってきた君たちの姿に成長を感じた。そうなると国際問題は非常に難しく、簡単に発表なんかできないという気持ちにもなるだろう。難しい問題だからこそ、大学には国際問題を真剣に考え、取り組む先生がたくさんいる。これからも一緒に考えていこう。」と参加者を労い、激励しました。

イベント終了後の交流会は、全てを終えた安堵感に包まれ、終始和やかな雰囲気の中行われました。高校、大学の垣根を越えて「国際問題」という一つのキーワードのもと、様々な形での交流を深めていました。

「また来年もここで会おう!」

そう話す高校生たちの言葉を耳にしたとき、来年さらに大きく頼もしく成長した彼らにここ大阪大学で会える日のことを思い、今から待ち遠しい気持ちでいっぱいになりました。

大阪大学では、次世代のリーダーとなるグローバル人材の育成のため、今後もこのような取り組みを積極的に行うこととしています。

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