理学研究科の教育目標および各ポリシー

教育目標


大阪大学の教育目標のもと、理学研究科では、真理探究を目的としたすべての自然科学の基盤であり、今日の科学技術を支える礎となる学問である理学を通じた高度な教育を行います。自然科学の進歩の多くは、科学技術の成果がもたらす利益の追求とは独立に、純粋に自然科学の美しさや深遠さに惹かれた人達の努力と発見によって達成されてきました。そのような理学の考え方・精神は、社会発展のための基盤であると同時に、人類全体の文化的・知的な財産であり、それらを修得し、社会の様々な分野で応用できる能力の育成を理学研究科の教育目標とします。

○最先端かつ高度な専門性と深い学識

自然科学の各分野における最先端の研究成果を理解するため、高度な専門性と深い学識を身につける教育を行います。その教育の過程で、科学的思考力と方法論を修得し、社会の様々な分野で応用できる能力の修得を目指します。

○高度な教養

研究者倫理を身につけ、広い視野と豊かな学識を持ち、社会の各分野で主体的に活動活躍できる人材を養成します。

○高度な国際性

英語等によるコミュニケーション力と国際感覚を身につけ、大学・公的機関・企業等での研究職・技術開発職・教育職などの広い分野でグローバルに活躍できる人材を育てることを目標とします。

○高度なデザイン力

しっかりとした学問的素養と深い学識を身につけ、科学的思考力と方法論を修得することにより、様々な疑問や好奇心を新たな課題の発見に結びつけ、複雑多様な課題を解決するために分野の枠を超えて協働できる人材を育てます。

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)


大阪大学のディプロマ・ポリシーのもと、 理学研究科では大阪大学の初代総長で、本学部を創設した長岡半太郎先生の言葉である「勿嘗糟粕(そうはくをなむるなかれ)」の精神に則り、自然科学の探求に対して形だけをまねず、真理追求の中で理学の本質を学び、理学研究科の提供する科目構成に従った下記のような能力を身につけた博士前期課程の学生に学位「修士(理学)」を、博士後期課程の学生には「博士(理学)」を授与します。

○最先端かつ高度な専門性と深い学識

  • 各専攻の専門分野における最先端の知識を修得し、その分野の研究内容の本質を理解できる能力を身につけています。
  • 博士前期課程修了者は、各分野の最先端の専門知識を基盤とした研究の実践能力を身につけています。
  • 博士後期課程修了者は、各分野の最先端の専門知識を基盤とし、自立して研究が行える高度な研究能力を身につけています。

○高度な教養

  • 広い分野で活躍できる基礎学力と研究者倫理、さらには異分野の人ともコミュニケーションができる高度な教養を身につけています。

○高度な国際性

  • 英語で自身の研究成果を発表でき、また英語で学術論文を作成できる語学力を身につけています。
  • 海外の研究者と研究に関する議論できる語学力を身につけています。

○高度なデザイン力

  • 特定分野の高い専門性から全体を俯瞰し、その専門性を別分野でも活かす能力を身につけています。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)


大阪大学のカリキュラム・ポリシーのもと、理学研究科では専門分野における基礎から最先端までの知識を修得し、それを実践できる能力を身につけるための専門教育科目、異分野の人ともコミュニケーションができる教養を身につけるための高度教養教育科目、および海外の研究者とコミュニケーションができる能力を身につけるための高度国際性涵養教育科目からなるカリキュラムを履修したのち、厳格な学修成果の評価方法により単位認定します。

【教育課程編成の考え方】

専門分野における最先端までの知識を習得するために、各専攻が開講する専門科目を履修します。

博士前期課程では、各分野の最先端の専門知識を基盤とした研究の実践能力を身につけるために、教員の個別指導の下で最先端の研究を行い、また各研究室・研究グループのセミナーに参加して研究の進捗状況を報告し、得られた結果について討論して、教員の指導の下に修士論文を作成するカリキュラムになっています。

博士後期課程では、各分野の最先端の専門知識を基盤とし、自立して研究が行える高度な研究能力を身につけるために、教員の助言を受け、最先端の研究を立案・実施し、各研究室・研究グループの特別セミナーに参加して研究の進捗状況を報告し、得られた結果について討論して、最終的に博士論文を作成するカリキュラムになっています。

また、広い分野で活躍できる基礎学力と研究者倫理、さらには異分野の人ともコミュニケーションができる高度な教養を身につけるために、高度教養教育科目や副専攻プログラム・高度副プログラム・高度教養プログラムを開講しています。

さらには、海外で自身の研究成果を発表でき、英語で学術論文を作成でき、海外の研究者と研究に関する議論できる語学力を身につけるために、高度国際性涵養教育科目を開講しています。

以上のカリキュラムにより、各人の進路に合わせて、特定分野の高い専門性から全体を俯瞰し、その専門性を別分野でも活かせる能力、企業等での応用研究に生かせる能力、高等学校教員として課題研究等の指導ができる能力を身につけられる教育プログラムになっています。

【学修内容及び学修方法】

各専攻の専門分野の基礎から最先端までの知識を系統的に履修できるカリキュラムに従って学修します。特に、最先端の研究の実践方法を身につけ、博士後期課程の場合には最先端の研究を立案・実施できるようになるために、各研究室・研究グループに配属されてセミナー・特別セミナーに参加し、また教員の個別指導の下で、研究の進捗状況について討論し、最終的に学位論文を作成します。

【学修成果の評価方法】

学修の成果は、各科目のシラバスに記載されている評価方法によって、厳格かつ公平に評価します。具体的には、講義・演習・演義の成績評価は、試験・小テストの結果、レポートの内容、および授業への参加姿勢等で、実験・実習の成績評価は、授業への参加姿勢とレポート内容で、そしてセミナー科目の成績評価は、セミナーでの発表内容や論文等で行います。さらに、修士及び博士の学位審査と最終試験は、各学位論文の内容とその内容に関する発表会での発表方法・質疑応答等で評価します。

学位プログラム版】教育目標および各ポリシー

博士前期課程

博士後期課程

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