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発見!オモロいおおさか。Osakanマニアックス 発見!オモロいおおさか。Osakanマニアックス

「OSAKANマニアックス」ってなに!?

これでキミも“OSAKAの達人”!?
「大阪」生まれの「阪大」育ちのワタシでも、まだまだ「おおさか」については知らないことばかり。
「たこ焼き」や「世話焼きおばちゃん」だけが、大阪のシンボルではないはずですよ(笑)。
府外からの受験生や留学生の皆さんはもちろんのこと、府内の方にもいろいろ学んでいただけるように、ガッツリ前のめりで
「OSAKAの魅力」を探しに行きましょう!

vol.05

ARTICLES 大阪 大阪の食の魅力

「大阪でおいしいもんは?」と聞かれると、連れて行きたいお店、教えたい食べ物がたくさんあります。長い歴史が積み上げた大阪人の「おいしいもん」へのこだわりが、まさに大阪の味。食材一つひとつを、料理人が工夫と技術と思いをこめて料理するから連れて行きたくなるのです。
――関西でもっとも信頼されている料理雑誌の一つ『あまから手帖』の編集主幹で、大阪を代表する料理研究家の門上武司氏は、そんな大阪を“食の宝庫”だと言います。ここでは皆さんに、大阪の“宝”、食の魅力をご紹介します!

食の魅力その1~大阪は食の宝庫~

「大阪のくいだおれ」「京都の着だおれ」「神戸の履きだおれ」と、京阪神三都市の気質を表す言葉があります。大阪は「くいだおれ」。大阪人にとって「食は最大のコミュニケーション」であり、そのためにあらゆる努力を厭わないのが大阪人気質ともいえます。かつては「天下の台所」と呼ばれ、日本各地から美味なる食材が大阪に集まってきました。それらを大阪人の厳しい味覚で判断し、優れた食の世界を構築してきたのです。

大正末期から昭和初期にかけ、大阪の新町に生まれた「板前割烹」という様式が、いまや世界に広がるカウンター様式の魁。カウンターをはさんで、料理人と客が会話を交わしながらオーダーメイドの料理を作り上げる……これぞコミュニケーションの賜物です。このコミュニケーションは、食にかかわる人達すべてにいえます。食材は常に改良を重ね、調理法では食材を使い切ることに尽力。業態でも、板前割烹に始まり、ホルモン料理、回転寿司など次々と新しいスタイルを考案してゆくのが大阪人の食への飽くなき追求なのです。割烹はカウンターならではの創意工夫が盛り込まれ、変化と進化を遂げています。またお好み焼きは、シンプルな豚玉からおでんまで入れてしまうものまであります。このように、「おいしくするには、どうすればよいか?」という深遠なまでの探求心が、料理人の中にしっかり根付いているのです。

続いて食べ手も貪欲です。おいしい情報は共有しようという意識が強い。カウンターに座る客同士が交わす情報のやりとりは、「みんなでおいしい食事をしましょう」という気持ちの表れなのです。先ほどカウンターをはさんでと書きましたが、これはカウンターを囲んでその場にいる人全員が、「おいしく食を愉しみたい」という大阪人のサービス精神を具体化した結果。つまり、大阪の食事が楽しくておいしいのは、大阪人の気質がそれを常々考えているからだといえます。

食の魅力その2~みんなで楽しく食べる~

とある料理屋さんのご主人から聞いた話では、お客さんが店を去るときの言葉でリピーターになるか判断できると。「おいしかった」は当たり前で、これはリピート率が低いそう。「楽しかったわ」という言葉がでると、ご主人は安心感を覚えるそうです。なぜなら大阪人にとって「楽しい」は、「すごくおいしい、また来たい」と同意語だからです。

例えばカウンターの居酒屋で、どうすれば初回でも楽しくおいしく食べることができるか。まずはその店の大将と話をし、自分の好みを伝えます。次に周辺のお客さんを観察し、その人達が食している献立がどんな料理なのか、そのお客さんもしくは大将に尋ねるのです。上手くことが運べば「これも旨いけど、あれも旨かったで。ここではこれも食べとかんと、値打ちないな」など的確なアドバイスをもらうこともしばしばです。

食べることは、極めて個人的な趣向の表れ。一軒の割烹を気に入れば、当分はその店に通います。気に入るということは、料理だけでなく、雰囲気や通ってくるお客さんの層も含めて居心地がいいということ。何度か通うと、大将もこちらの好きな料理や味付けなどを理解してくれます。その味が自分の割烹におけるスタンダードとなり、他のお店に行ってもどのポジションにあるか判断がつきやすくなるのです。また通っていると、おそらく嗜好が似ているはずのお客さん達がもたらす、信頼性の高い生の情報を仕入れることもできます。

食事は、高いからおいしいとか楽しいということにはなりません。むしろ、いかに楽しく食べるか。そうすれば、作り手も食べ手も同じ仲間として、食べる時間を有意義に過ごすことができます。それを率先しているのが、大阪人なのです。