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第18代総長 西尾章治郎から就任のごあいさつ
2015.8.26 Wed
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第18代総長 西尾章治郎から就任のごあいさつ

就任のごあいさつ

このたび、大阪大学第18代総長に就任いたしました西尾章治郎です。
大阪大学は、大阪府市民ならびに大阪の政財界の強い要望を受け、1931年に第6番目の帝国大学として創立されました。そして、その源流は江戸時代の懐徳堂と適塾に見出すことができます。この二つの学問所の学風と精神を今も継承し、先進性とたゆまぬ挑戦性を基軸に教育研究に取り組み、さらに2007年に大阪外国語大学との統合という大事業を経て、我が国有数の研究型総合大学として発展を続けております。

ご承知のように国立大学を取り巻く環境は急激に変化しています。たとえば、グローバル化の波は猛烈な勢いで押し寄せてきています。また、人材育成や産学連携において国や社会からの強い期待と要請があります。卓越した教育研究を推進することと並んで、市民や社会の負託に応えていくことは大学の重要な責務の一つです。

このような中にあって、大阪大学は多様性を受け入れ、変化への柔軟性を発揮し、個性を貴ぶ気風があります。さらに、高度な教育研究力、教職員の和の力、そして伝統の重みと大阪という地の利が織りなす卓越した「基盤」と「力」を有しています。私はこれらの優れた潜在力を活かし、「一人ひとりの真価」を「阪大の進化」に繋げていくことで、確固たる大阪大学の基盤を築いていく決意です。さらに、大阪大学が有する多様な「知」が連携し合うこと(協奏)、また、卓越した「知」を今後とも教職員・学生が共に創出(共創)し続け社会や世界に還元していくこと、つまり、「知の協奏と共創」を究めていきます。

2003年3月に制定した 大阪大学憲章 の基本理念には、「対話の促進」「自律性の堅持」が謳われています。すなわち、教職員ならびに学生が立場にとらわれず対話を通じて相手を尊重し、直面する課題に対しては自らの意思においてその解決に信念を持って取り組むことを意味しています。私は、これらの基本理念を特に重視し、キャンパス内で広く実行されていくことを目指します。

「不易流行」という言葉がありますが、国立大学の使命と役割において、変えてはならない所、変わらねばならない所があると思います。よき伝統を堅持しながら、社会や市民の声に柔軟に応えることが大切です。私はこのような姿勢を重んじつつ、これからの6年間、大阪大学の進化、発展のために全力を尽くしていく所存です。

みなさま方のさらなるご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2015年8月26日

大阪大学総長
西尾 章治郎

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西尾章治郎総長の 任期は平成27年8月26日から平成33年8月25日までの6年間です。

総長の略歴等につきましては、「 ようこそ総長室へ 」をご覧ください。

新理事等につきましては「 役員 」をご覧ください。

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