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大阪大学、edX に参入します(MOOCとして大阪大学の教育コンテンツを全世界に配信!)

2014年3月6日(木)

~物事の本質を見極め、調和ある多様性を創造~

大阪大学は、このたび、edXコンソーシアムと配信に関する協定書を締結し、edXプラットフォームからの教育コンテンツの配信を行うことを決定しました。MOOCとして、大阪大学の特色ある教育コンテンツを全世界に向けて配信していきます。

※edX:マサチューセッツ工科大学とハーバード大学が共同で設立したMOOC配信の非営利コンソーシアム。世界から32の著名な大学が設立大学として参加。

大阪大学のMOOC配信のねらい

グローバル社会における、学問を介する「調和ある多様性」の創造への貢献の一環として、大阪大学はMOOC配信を通じ、次のようなねらいを達成したいと考えています。

優れたコンテンツを海外に発信し、阪大ブランドを確立すると同時に優秀な留学生の獲得につなげる。

■大阪大学が得意とする研究テーマを題材に取り入れた大学教養教育レベルのコースを提供することで、大阪大学の研究力、教育力の優秀さを世界にアピールすると同時に優秀な留学生の獲得につなげる。

■日本のトップ大学の1つとして、世界レベルでの社会貢献活動としてコース配信を行う。

MOOCコンテンツを大阪大学の教育のグローバル化にも活用し、英語による講義や反転授業の実施、多人数向け講義における学習効果の向上を図る。

edXプラットフォームを用いて大阪大学の発信するコースの学内版を作成し、先端教養科目等の講義として配信する。学内向けには日本語字幕を付加したコンテンツを用い、大学教育のグローバル化を加速する。

学内でのコンテンツ作成体制を整備し、ノウハウを学内に蓄積する。

学内の教育学習支援センター(TLSC)内に教材作成ユニットを設置し、コンテンツを担当する教員を支援すると同時に、欧米で普及しつつある学習者中心のアプローチによるコース設計を行い、能動的な学習を促進する講義形態の学内普及を図る。

背景

2002年にマサチューセッツ工科大学(MIT)は講義資料をオープンコースウェア(OCW)として公開を開始しました。日本でも大阪大学をはじめとする5大学が2005年5月よりOCWの公開を開始していますが、このような動きはオープンエデュケーションリソース(OER)運動として、世界的な広がりを見せています。

近年は、講義資料の公開だけでなく、オンラインの講義そのものを無償で提供し、誰でも自由に登録して講義を受けられる(希望者には、成績評価の上で修了証が発行される)ようにする動きが北米大学を中心に開始され、Massively Open Online Course – MOOC という言葉が広がっています。日本では、2013年9月より、東京大学がCoursera社のプラットフォームを利用したMOOC配信の実証実験を行っており、2014年秋よりedXプラットフォームからの配信を予定しています。京都大学も、edXプラットフォームからの配信を本年4月より開始します。

協定書締結の趣旨

人類は、人口問題や環境、エネルギー、食料、感染症などの様々な地球規模での課題に対峙しています。また言語、文化、民族、宗教等の多様性は心豊かな人類の発展に重要である一方、時として様々な相克の原因となります。人類共通言語である学問はこれらの課題を解決する力を有しています。21世紀の大学は、「学問」により、様々な地球規模の問題を解決するだけではなく、「調和ある多様性」の創造により社会の更なる発展に貢献することが求められます。

大阪大学は、その原点であり、日本各地から新たな学問を求めて若者が集った「適塾」の精神に立ち返り、世界に通用する新進気鋭の人材を育みながら、学問を通じ、社会の相克をconflict(摩擦)ではなくharmonious diversity(調和ある多様性)に変えることができる「世界適塾」を希求し、教育研究のグローバル化に取り組んでいます。

このような目的に照らし、新たな国際戦略として、大阪大学もMOOCを介したコンテンツ配信を行うこととし、プラットフォームであるedXと協定書を締結するに至りました。

非営利団体であるedXは、

①edXプラットフォームのオープンソースソフトウェア版Open edXが提供されており、学内利用が可能な状況であること、

②オープンコースウェア配信に係るMITとの協力関係の下で、スムーズな事業展開が期待できること、

③講義配信に関する様々なサポートをedXから受けることができること、

の点でプラットフォームとして適していると判断し、協力関係を構築するに至りました。

今後の取組

今回の協定書締結を皮切りに、次のような取組を始めることとしています。

◇本年3月中に初年度(2014年度)に配信するコースを決定

※現在検討中ですが、例えば、「認知脳研究に基づくロボット研究」「免疫学の最先端研究」「アジアにおける平和構築と人間の安全保障」等に係る授業配信を構想中です。

◇担当教員と教育学習支援センター(TLSC)が協力してコース設計を行い、具体的な教材を作成

◇これらを通じ、2015年2月までに4コースを提供予定

◇学内教員向けにもOpen edXを提供し、教員自身が講義コンテンツを作成・利用できる環境を今後整備

 

(参照)

edXにおける大阪大学のページ: http://www.edx.org/school/osakaux

edXによる発表: https://www.edx.org/press/edx-announces-new-membership-structure

 

edXへの参入に対して平野俊夫総長からのコメント

この度、大阪大学はedXと協定を締結し、MOOCとして教育プログラムを世界中の人々に配信することとしました。このことは大変喜ばしいことです。

我々は今、爆発的な人口増加や食糧問題、エネルギー問題、環境破壊、伝染病など、複雑に絡み合った世界的規模の課題や危機に直面しています。21世紀の大学は、学問、すなわち「物事の本質を見極める」ことを通じ、こうした課題の解決方策を探求する必要があります。

社会と人類の維持発展は、民族、言語、文化、宗教といった多様性の上に成り立っています。しかし、国際社会にあって、これらは時に摩擦を産みます。このような相克は、多彩な社会的な交流を通じ、「学問」という共通言語によって、克服されうるものです。大学、そして大阪大学が希求する「世界適塾」という考え方は、学問を通じ「調和ある多様性」を創出するものと考えています。

MOOCを介した国際的な交流は、「世界適塾」の構想の具体化の第一歩になることでしょう。世界中の皆さまと共に歩めることを今から心待ちにしています。

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