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経験を糧に研究領域を開拓 地方自治の本質に迫る【法学研究科・准教授・砂原庸介】

 「『最近は何をしているのですか?』と聞かれたら『日程の調整を毎日…』と答えますね」と笑う砂原庸介准教授。研究のみならず新聞や一般雑誌からも寄稿やコメントを求められる。大阪都構想にゆれる関西在住で、専門が政治学・行政学、わけても地方自治や地方政府・政党の若手の専門家とあって、マスメディアから引っ張りだこだ。

 2013年には、大阪をテーマにした「大阪─大都市は国家を超えるか」(中公新書)が評価されサントリー学芸賞を受賞。この業績で14年度の総長奨励賞を受賞した。

 学生時代、公務員の道も考えたが「勉強が嫌いだったから大学院に進んだ」と冗談交じりに話す。もともとは東南アジアの経済発展を学ぼうと大学院に入ったが、足元にある日本の地域コミュニティや行政の問題に注目。地方自治体の制度と意思決定過程に、統計的・分析的手法で迫る現在の研究に進んだという。

「振られた仕事で触れたものに興味が持てるのが良かったのかも」と話す砂原准教授は、2009年から大阪市大で大阪の政治や行政を研究。とっぴに思われがちな「都」構想だが、実は大阪が積年抱えてきた都市問題に対する一つの政策として位置付けられる。議会では是か非かがもっぱら問われるが、地方政治・行政にあってさまざまな意見や思惑が渦巻く根源をとらえる必要があるというのが持論。特にその根源である議会の選び方を決める選挙制度については、社会科学的な検討が欠かせないという。

将来の展望を聞くと意外なテーマが返ってきた。「次は『住宅』をやろうかなと。これも、実は震災関連の仕事で東北に行ったことがきっかけなんです」。と新たな問題の本質に迫ろうとしている。

●砂原庸介(すなはら ようすけ)

2001年東京大学教養学部を卒業。06年同総合文化研究科博士課程単位取得退学。日本学術振興会特別研究員、大阪市立大学法学研究科准教授を経て、大阪大学法学研究科准教授。博士(学術)。専攻は政治学・行政学。

(本記事の内容は、2014年12月大阪大学NewsLetterに掲載されたものです)

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