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社会人に企業の枠を超えたナノテクの研究の場を提供しものづくりを支援する【基礎工学研究科・教授・荒木勉】

 ナノテクノロジーは、日本のものづくりを支える大切な柱。その体系的な社会人教育・実習プログラムを提供しようと、大阪大学のナノテクや関連分野の研究者が始めた「ナノ高度学際教育研究訓練プログラム」に、荒木勉教授は2004年発足当初から関わってきた。現在は、講師としてだけでなく、授業担当者の人選などコーディネーターとしても活動中だ。この社会人教育への取り組みが評価され、教育の分野で2013年の総長顕彰を受賞した。

 プログラムの受講期間は1年。社会人教育では日本で唯一の夜間講義を、4つのコースにわかれて、それぞれ週1回中之島センターで開講し、東京などの遠隔教室10箇所にライブ配信している。「遠くの受講者も双方向で議論に参加できます。企業や所属組織の枠組みを超えて各地から『学び』への意欲を持った人たちが集まるので、まさに平成の適塾だと思います」と胸をはる。

 社会人受講生は11年間で920名。20〜30代が中心で、女性の参加者も増えてきた。「切磋琢磨して技術力を磨いてほしい」と思いを語る。

 教授の研究分野は生体光計測。少年時代からラジオやアンプを作り上げるのが好きで工学の道に進んだが、ポスドク終了後「求められたのなら、精一杯やらないと」と、まったく異なる解剖学教室へ就職、生体工学の道に進んだ。機械工学系にもかかわらず女子学生が多く、中心にミーティング兼団らんスペースを配置した風通しの良い空間も荒木研究室の特徴だ。学生たちには「世の中に出て、今勉強していることが役立つのは数年後。“ほんとうの戦力”になるために、物事を常に自分の目で確かめ、感性を養うことが重要。そしてなによりも、大阪大学をもっと好きになってほしい」と思いを込めて語った。

●荒木 勉(あらき つとむ)

1949年大阪生まれ。1977年大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻博士課程修了。ウィスコンシン大学化学科研究員、徳島大学医学部助手、同大学工学部助教授、教授を経て97年より現職。工学博士、医学博士(論博)。研究内容は、光学的手法による生体老化の検出、非線形光学現象を利用した細胞・組織の計測。2006年日本生体医工学会論文賞・阪本賞、06年度日本機械学会バイオエンジニアリング部門業績賞、13年レーザー学会論文賞、13年度日本機械学会バイオエンジニアリング部門功績賞、など受賞

(本記事の内容は、2014年6月大阪大学NewsLetterに掲載されたものです)

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