StoryZ

阪大生にも、研究者にも、卒業生にも誰しも必ずある“物語”
その一小節があつまると大阪大学という壮大なドキュメンタリーを生み出します。
それぞれのStoryをお楽しみください。

あらゆる業界に人脈を持つ 社会で活躍できる阪大生を輩出したい

● 全学教育推進機構 教育学習支援部 講師
キャンパスライフ支援センター キャリア支援ユニット 兼任
家島明彦 ─Akihiko Ieshima

「キャリアサポーター」とは、進路が決まった阪大生のことを指す。後輩の学生に進路や就活などに関するアドバイスを行い、就活経験者の目線で独自の就活イベントなどを企画運営する。大阪大学マスコットキャラクター「ワニ博士」のリクルートスーツバージョンが目印だ。

その統括を務める家島明彦講師は「就活生にとって、同じ大学の先輩の話は非常に参考になる。キャリアサポーターとのやりとりを通じて、学生は目の前の就活を乗り切るだけでなく、生涯を通じて自分が何をしたいのか、自らのキャリアをしっかり考え、社会に出ていくようになる」。また「支援する側のキャリアサポーターも、多様な業界に就職する仲間のキャリアサポーターたちと交流することで、タテにもヨコにも人脈をつくることができる」と、制度の意義を話す。

3期目を迎えた今年度は約45名の阪大生がキャリアサポーターに登録し 1期生から数えて延べ100名を突破 しかし 就職する卒業生・ 修了生の総数からすると割合はまだまだ少ない。家島講師は「本当は進路決定した全阪大生に登録してほしい。キャリアサポーターの人脈は将来絶対に阪大生の役に立つし、この制度は阪大のブランディング戦略でもある」と話す。

2016年度には、在学生が低学年からキャリア支援イベントの企画や補助に携わる「キャリアサポーターJr.(ジュニア)制度」もスタート。「大学生活の早い時期からキャリア形成意識を高め、学部・研究科、業種などを超えたネットワークづくりに取り組んでほしい」と家島講師。

更に家島講師は「より多くの阪大生にキャリア形成意識を培ってもらい、卒業後、市民社会の新しいリーダーになってほしい」と想いを語った。

VOICE

キャリアサポーターOG
『就活時の経験を後輩に繋ぎたい』

若林 真美 さん
株式会社コーエイ総合研究所 保健・社会保障プロジェクト室
(医学系研究科医学専攻 博士後期課程 2016年修了)

博士後期課程修了後に民間企業に就職した自分の経験を、同じような立場の後輩に伝えたいと思い、キャリアサポーターとして半年間活動しました。そこでは、博士就職相談会などを企画・運営し、また自分が相談担当にもなりました。相談を受ける際には、自分が就活時に感じていた「博士後期課程の学生の就職に関する情報が少ない」ことを意識し、同じ立場にいる後輩の不安を解消できるようにアドバイスしました。また、キャリアサポーター同士でも卒業後のキャリアパスなどについて本音で話し合う機会がもてました。

現役キャリアサポーター
『後輩を支える喜びを感じている』

片山 梨紗 さん
外国語学部4年 (株式会社ビズリーチに内定)

就活で悩んでいた時期に、さまざまな社会人と話す機会があり、そこで社会の現場で働く人たちと話すことの大切さを痛感しました。そのため、就活生と阪大OB・OGをつなぐイベントを企画したいと内定後に考え、キャリアサポーターに応募しました。そこでは、「学生にとって本当に価値ある就活イベントは何か」を、仲間と一緒に突き詰めて考え、模擬面接、社会人OB・OGによるキャリアトーク、少人数のグループワークを柱とした独自イベントを企画・開催しました。事後のアンケート調査で「採用担当でない社会人とフランクに会話でき、参加して良かった」などの声が寄せられ、とても嬉しく達成感がありました。


(本記事の内容は、2016年12月大阪大学NewsLetterに掲載されたものです)

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