阪大StoryZ

阪大生にも、研究者にも、卒業生にも誰しも必ずある“物語”
その一小節があつまると大阪大学という壮大なドキュメンタリーを生み出します。
それぞれのStoryをお楽しみください。

のびやかに、ひたむきに、
時に悩み、それでも前を向く。
そんな阪大生たちのきらめきの学生生活(ストーリー)

設計、製作から実走まで クルマづくりを満喫
設計、製作から実走まで クルマづくりを満喫

設計、製作から実走まで クルマづくりを満喫

佐藤俊明さん(工学研究科・機械工学専攻 博士前期課程 1年生)

学生が自ら構想・設計・製作したレーシングカーを通し、ものづくりの総合力を競い合う「全日本学生フォーミュラ大会」。今年は僅差で2位だったが、すでに来年に向けた設計が始まる。活動で得たネットワークやフォーミュラ大会の魅力を、OFRAC(大阪大学フォーミュラレーシングクラブ)の2013年度プロジェクト・リーダー、佐藤俊明さんに聞いた。

 9月3日から5日間、静岡県の小笠山総合運動公園エコパで開催された第11回全日本学生フォーミュラ大会には、海外勢も含め78チームが参加。その中でOFRACは、総合成績で2位という好成績を挙げた。プロジェクト・リーダーの佐藤さんは「来年こそは総合優勝したい」と抱負を語る。

 競技は1000点満点。設計、コスト精度などを問われる「静的競技」と、コース走行の速さや燃費を競う「動的競技」がある。1000ページにも及ぶコストレポートを作成する必要も。工学系の学生がそろうOFRACが得意とするのは、やはり設計である。

 今年は車体の前後にウイングをつけた。車体が重くなる一方、高速走行時の旋回性能が向上する。シミュレーション結果をもとに、トータルでメリットがあると判断。「『より速く走る車』が、私たちの設計に対する考え方。年々工夫を重ね、ウイングは必要不可欠と判断しました。 搭載初年度となった今年の完成度は100%とは言えませんが、挑戦したことは将来への財産になったと思います」

 ドライバーも務めた佐藤さんは「小型でもレーシングカー。最高速度は150キロ程度ですが、スタート直後の加速性能だけをみるとどんな一般車よりも速い。地面が非常に近く、体感速度は実際の何倍にもなります」。最終種目の耐久走行は過酷で、今年完走できた車は約半数だったそうだ。

 大会に参加して得たものは「車に関する知識だけでなく、思考力やチーム運営力、お金の使い方やタスク管理なども。また、企業の方にスポンサー協力をお願いする際に、“社会人”を経験できます」。

 もっと海外の大会にも出たいと思っている。「欧米のトップレベルに対しては遅れをとっている部分がある。なんとか資金的な問題を解決して、世界のトップレベルの学生チームが集う欧米の大会にも参加したいですね」将来はこの活動で得られたものを生かして、自動車業界で社会に貢献するのが夢だ。

(本記事の内容は、201312月大阪大学NewsLetterに掲載されたものです)