OSAKA UNIVERSITY GUIDEBOOK 2015
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よくある質問?!特集教育システム教育環境インフォメーション■Topics学部紹介医学部(保健学科)阪大病院に就職する人が多いんですか?確かに阪大病院への就職は多いですが、その他の病院、保健所、企業、研究所などへの就職もあります。QA■TopicsCOPDでは健康な肺と比べて換気率(1呼吸で入れ替わるガスの割合)が低下しています。参照胸部1H-MRI超偏極129Xe-MRI 換気率マップ80換気率(%)0【超偏極MRI肺機能診断】大阪大学医学系研究科附属ツインリサーチセンターにて 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、罹患率・死亡率が急速に上昇し、社会問題となっている疾患です。COPDの早期診断を目指して画像診断法の開発が進められていますが、MRI(磁気共鳴イメージング)は感度不足のため適用を見送られてきました。これを克服するため、超偏極技術の導入を試行し、その結果、超偏極MRI肺機能診断の最新手法を開発することができました。さらに病態早期検出に有効な診断指標を探索しながら、治療効果の観察を通じてCOPD対策の新展開を計っています。 予防医学において注目を集める双生児研究(ツインリサーチ)。本センターでは、計12,000人を超す世界最大級の高齢者ツインレジストリー(双生児研究用データベース)をもとに、学部を超えた研究を推進しています。なかでも、データベースに幼少期から別々に育てられた双生児ペアを多数含むのが特徴です。病気や認知・行動における「遺伝」と「環境」の影響度合いを測定し、発症・発現のメカニズムを解明することにより、健康で心豊かな長寿社会を築く一翼を担うことが期待されています。 杉山治夫教授らは「WT1遺伝子」に注目し、従来の方法より約1,000倍も高感度に体内の白血病細胞を検出する方法を世界に先駆けて確立しました(WT1アッセイ―健康保険収載検査)。さらに、WT1が白血病以外に肺がん・大腸がんなどのさまざまながんでも、がん細胞の目印となることを発見し、「WT1を標的としたがんに対する免疫療法」の開発を進めています。これらの成果は世界的に注目され、ヨーロッパやアメリカでも研究が始まっています。2011年には製薬メーカーによる治験が開始されました。画像診断の新技術MRIの高感度化から肺機能診断法の開発へ。ツインリサーチセンター双生児研究を推進する国内唯一の専門機関。がん治療開発白血病腫瘍マーカーからがん免疫療法の開発を目指す。 医学部保健学科では、医療の基本と最先端の研究を学び、新しい分野を切り開くことができる人材を養成します。卒業生は医療職のみならず、企業、教育、研究、行政など多様な分野で活躍しています。とくに国内トップクラスの大学院は非常に充実しており、医療専門職として自分の道を築くための、最高の環境を提供することができます。新しい分野を切り開く人材へ。三善 英知医学部保健学科長専門分野:生化学、消化器内科学 看護学専攻で学ぶにあたっては、実習に向けてチームワークがとれることが必要になってきます。普段の授業でもグループワーク・発表が多く取り入れられており、2年生から始まる学内での演習・実習授業を通して、学生・教員間の距離もぐっと近くなります。一人一人のモチベーションが高いこともあって、お互いに刺激を受けながら、充実した楽しい学生生活を送ることができます。高いモチベーションで刺激を受けあう。濱田 真衣大阪府立大手前高校出身保健学科3年生(看護学専攻)在学生からのメッセージ教授からのメッセージ【WT1を標的としたがんの免疫療法】キラーT細胞(免疫担当細胞)が活性化されて、WT1を持つがん細胞のみを攻撃キラーT細胞WT1ペプチド皮内注射キラーT細胞WT1タンパク所属リンパ節皮膚がん細胞健常CODP37

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