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指定国立大学法人としての新たなステージに向けた挑戦─大阪大学の目指す「共創」とは

指定国立大学法人に指定

大阪大学は、2018年10月23日に文部科学大臣から指定国立大学法人の指定を受けた。

指定国立大学法人制度とは、日本の大学における教育研究水準の向上とイノベーション創出を図るため、世界最高水準の教育研究活動の展開が相当程度見込まれる国立大学法人を文部科学大臣が指定するもの。指定を受けると、研究成果の活用促進のための出資対象範囲の拡大などの規制緩和措置を受けられる。これまでに東京大学、京都大学など、大阪大学を含め全国で6法人が指定されている。

指定国立大学法人となった大阪大学には、国際的な競争環境の中で、世界の有力大学と伍していくことが求められ、社会や経済の発展に貢献する取組の具体的成果を積極的に発信し、国立大学改革の推進役としての役割を果たすことが期待される。

 社会の様々なステークホルダーとの「共創」が鍵

社会と大学がその「知と力」を合わせ「共創」する、それが指定国立大学法人となった大阪大学の目指す将来像。国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」で示されたような複雑な課題の解決には、そうした「共創」によるイノベーションが不可欠だ。

大阪大学が考える「共創」とは、産学連携研究だけを指すものではない。国立大学の恒久的な使命である基礎研究や人材育成、さらには社会貢献やグローバル化等においても社会から「知」や「人材」や「資金」という資源を取り入れ、双方の「知と力」を合わせ創造的な活動を展開する。それによって大阪大学の基盤の強化を図りつつ、優れた成果を社会に還元するのが「共創」だ。その成果が社会のイノベーションにつながり、イノベーションによって創出される価値と利益に基づき、社会の資源が大学に再度もたらされるという好循環を構築する。

 

 これまでの産学連携にとどまらない「共創」型の組織間連携

大阪大学は、これまで、共同研究講座や協働研究所などの企業のニーズに基づく「企業提案型」の共同研究や、大学の基礎研究に企業が参加する「大学主導型」の共同研究など、新たな産学連携のかたちを創出してきた。そして今、課題の探索段階から大学と企業が協働する「共創」を目指し、空調関連企業と新たな連携を始めている。真に健康で快適な空間創造を対話を通じ共有し、現代人が抱える課題についてともに考えることによって、AI、IoTを駆使した教育研究を学内外の実践フィールドを活用して行う、Society5.0を強く意識した共同研究と人材育成を進めているのだ。

また、社会変革に貢献する世界屈指のイノベーティブな大学を目指すためには、多様な人材が相互に触発され、その個性や能力が最大限発揮できる機会を提供することが必要だ。大阪大学は、「ダイバーシティ&インクルージョン」の観点から、多様な価値観や文化的背景の違いによりイノベーションを活性化させる施策を強化する。

さらに、「グローバルナレッジパートナー」や「大阪大学ASEANキャンパス」、2021年に新たな実践フィールドとして有効活用する世界70か国の学生等が集う新キャンパス「OUグローバルキャンパス」といった国際協働ネットワークの基盤強化も、指定国立大学法人構想に欠かせない。

「グローバルナレッジパートナー」や「大阪大学ASEANキャンパス」
「グローバルナレッジパートナー」は海外有力大学約20校(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、上海交通大学、グローニンゲン大学等)と戦略的に連携し、卓越した教育研究に向けた交流を深化させる取り組み。「大阪大学ASEANキャンパス」はASEAN(タイ、インドネシア、ベトナム、ブルネイ)と共創イノベーションの創出に貢献する高度グローバル人材の育成を行う取り組み。

 

 共創機構による組織間連携の推進

「共創」においては、社会の側のステークホルダーは、従来の企業に止まらず、国・自治体や経済団体、NPO、国際機関、海外の大学など社会全体に広がる。また、大学側の対応する研究分野も、研究型総合大学の強みを活かして、人文社会科学系にも拡がる。そのため、大阪大学は、学内外を見渡し大学全体の「共創」活動を統括する司令塔として、総長を機構長とする共創機構を2018年に設置した。

共創機構は、総長の強いリーダーシップの下、目標となすべき課題を社会とともに考え(デザイン)、課題解決策を共同研究する強力なプロジェクトチームを構成し(コーディネーション)、多様な研究者が進めるプロジェクトの進捗管理を行い(マネジメント)、成果を社会に示し、創出された価値と利益に基づく資源を次の「共創」推進のためにフィードバックする(パブリック・リレーションズ)という4機能を推進する。また、大阪大学は日本で初めて「人間科学」という学問分野を掲げ文理融合研究を実践してきた成果を生かし、様々な社会課題に関して解決策を提言するシンクタンク組織である「社会ソリューションイニシアティブ(SSI)」を2018年に設置した。共創機構はその情報や政策提案力を活用する。

これらの取り組みにより、共同研究対象が幅広い分野に拡大し、「共創」による好循環を創出、共同研究の収入額を増加させ財務基盤を強化する。その目標値として、2014年度の36億円から2021年度には2.5倍の90億円、2031年度には3.5倍の125億円を見込む。

共創機構は、指定国立大学法人としての大阪大学の要の役割を担い、社会との一元化窓口となって学内外からの要望、相談にも積極的に対応していく。

 大阪大学の「これから」

社会変革に貢献する世界屈指のイノベーティブな大学を目指す大阪大学にとって、指定国立大学法人の指定はゴールではなく、単なる通過点。すべての大学構成員が協力し、共創機構を通じた「共創」活動の成果を目に見える形で示そうとしている。構成員それぞれが「これから」の大阪大学を思い描き、実現に向けての歩みを進めているのだ。

新たなステージに向けた挑戦は始まったばかりだ。

https://www.osaka-u.ac.jp/ja/oumode/OU_vision_2018/dnuc/

 

 

(本記事の内容は、2019年2月大阪大学NewsLetterに掲載されたものです)

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