「野球部々歌」
作歌 国行道雄 (2理乙)
作曲 国行義道 (4理丙)
- 嗚呼(ああ)萌え出づる青春よ
帝塚が台に薫ゆ緑
若き心の止め難く
乱舞の血潮躍る時
聞け翆黛の若人の
警鐘高き乱打をば
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巨城は悲しい北の方
むなしく聳えて人もなし
夏草乱れ茂るとき
廃墟何をか示すらん
愛なき業は消え易し
友よ静かに手をとらん
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勝利の夢は遙かにて
駒の歩みは早からず
花は咲(ひら)けど春逝けど
武具持つこの身安からず
若き日の憂訪づれば
剣を抱いて歎くなり
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苦き歴史を背に負えば
ゆるさん君も譴(せ)むるなり
同志(とも)よ涙も出でざるか
河津が原の夕暗に
いだいてふす俯(ふ)せし九つの
可憐の魂を如何にせん
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倒らば倒れグランドに
ふゆう蜉蝣(ふゆう)の命惜しからじ
うまいに痴(し)れて消ゆよりか
ボールを抱いて倒るれば
友の心を我うれば
将(はた)又死すとも幸多し
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我傷心の詩をなせば
君に慈愛の情あり
赤き誠のあふる時
三歳を長しと誰か云ふ
嗚呼荘厳の生命よ
学にまさるこの心
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今青春の消えん時
汝何をか誇るなる
痴人の骨や朽ち易し
いざ年若かの友どちよ
ただ感激に身をゆだね
永劫(とこよ)の命創造(つく)らずや
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