「東南寮々歌」
      作歌 未詳
      採譜 荻野 泉 (20理乙)



  1. あゝ玲瓏のあさぼらけ
    玉なす野辺の露ふみて
    阿倍野原に出で立てば
    自然の霊気溢れたり
    友よ遙かに永遠の
    真理の道をいざ行かん

  2. あゝ赫々の日は昇る
    東雲(しののめ)はるゝ金剛の
    峯をはるかに仰ぎ見ば
    若き血潮のたぎる哉
    友よ気高き純忠の
    先哲の道ふみ行かん

  3. あゝ清朗の若桜
    朝日に匂ふそれの如
    御代の光に照りはゆる
    学びの道の若き児よ
    東亜の盟主日本の
    高き理想に生きん哉

  4. あゝ鎧々と月高く
    樹の間清らに今照らす
    若き憂に悩みつゝ
    帰り来れば懐かしの
    燈火(ともしび)もるゝ友の窓
    美き団欒(まどゐ)の声すなり

  5. あゝ浪速津に花咲きし
    古き勲(いさを)を偲びつゝ
    世紀の文化創造に
    若き努力のたゆみなき
    帝陵歴史燦として
    意気旺ん哉図南の児