「庭球部々歌(一)」
      作歌 未  詳
      作曲 未  詳


  1. 嬉しくも 我等男子と生れ来て
    こゝ帝陵に感激の 三星霜を送るかな
    憶へば昔豊公の たてし覇業は今如何に
    時の流れはいたづらに 浪速の土に早くして
    かいめつをなくほとゝぎす

  2. 流れ行く 水にうかべるうたかたの
    それにも似たる生命ぞと 嘆くをやめよ我が友よ
    生駒の山は紫に 金波銀波のちぬの海
    その名もゆかし住の江に 青空たかく仰ぎつゝ
    男子の幸を祝はなん

  3. 今日も又 コートの上にかげ落ちて
    意気にほこれる若人は たそがれ道をかへり行く
    阿倍野の森に夜はふけて 北斗瞬く並木道
    かの豊公の血をうけて 立ちて我等は声あげて
    勝利の歌を歌はなん