「卓球部々歌」(一)
      作歌 水谷 巌(12文乙)
      作曲 未  詳



  1. 白雲乱る帝陵の
    なぞへの草に佇めば
    赤き血潮のとめ難く
    心は遠き洋(おおうみ)
    不壊(ふえ)の真珠を憶ふ哉

  2. 理想をさして飛ぶ幻(かげ)
    姿をよする若き日の
    身の感激に同志(ともどち)
    白球交す響こそ
    運命(いのち)を叩く響なれ

  3. 難き運命(さだめ)を破りつゝ
    土にまみれし研鑽も
    勝利の夢の遠ければ
    深き情の君あれど
    不覚の涙あつかりき

  4. 葛山(かつざん)斜に雲飛びて
    たけき例をうくる時
    心は燃えて戞々と
    パワトは冴えてなつかしき
    かの原始の野を駆ける哉

  5. (いくさ)の業を征(をさ)めよと
    朝けに星の囁きの
    たけき男の血に触れは
    今ぞ下りぬ覇者の命
    夕は凱歌に月の影

  6. 鳴呼乾坤に春廻り
    はげまん友は変わるとも
    光栄ある歴史偲びつゝ
    友よ謳(うた)へ吾も和し
    時劫(とこよ)の生力(ちから)を寿がん