「旅人の歌」
作歌 中村 福治郎(2文甲)
作曲 尾崎 巌 (3文甲)
採譜 荻野 泉 (20理乙)
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春なほ浅き曙を
白露の光うるほへば
ほのぼの霧の霽(は)るゝころ
駅馬は旅舎(りょしゃ)の門(かど)に待つ
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いざ齢(とし)若き旅人よ
路辺(みちべ)露のむすぶまゝ
銀の鐙(あぶみ)に足かけて
象牙の鞭を鳴らさずや
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あゝ何時よりか流浪(さすらひ)の
夢の望みに誘はれて
ELDORADOの憧憬(あこがれ)に
駒(こま)の歩みを競(きそ)ひけん
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いざ吾伴侶(わがとも)の旅人よ
月影淡きあさの空
駅馬は門に待つものを
行かばや同じ憧憬(あこがれ)に
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