「酒ほがひの歌」
 第四十五回記念祭に寄す
      作歌 石浜恒夫 (19文乙)
      作曲 赤松義夫 (19理甲)



  1. それ紅顔の美少年
    風雪鬢に霜おくも
    銀鞍白馬の夢去らず
    みじんにくだく夜光杯
    いのちの花のくれなゐに
    悔なき春のうたげかな

  2. ああ南溟の十字星
    永劫ときは移ろへど
    久遠の鼻理、求めきて
    流離の岸の橄欖や
    かへりなんいざ青雲の
    かへりまんいざ青雲の
    汝がふるさとの酒ほがひ

  3. よし秋風の小町塚
    哀歓友よ漂白ひて
    天地有情を酌みかはす
    酒を白酒と君知るや
    つきぬ思ひのくれなゐに
    悔なき春をたたへなん