「航空部々歌[本文]」
      作歌 森本彰二 (20文甲)
      作曲 吉村忠典 (20文甲)
      補訂 萩野 泉 (20理乙)



  1. 飄々(ひょうひょう)人去り帝塚原
    回りも来る秋風に
    創業のかみ偲ぶれば
    七寮高く気は澄みて
    怨々咽ぶ虫の音に
    愁ひは長し月の影
  2. 奇しき運命(さだめ)かはらからよ
    学びの庭に手を取りて
    思は同じ蒼穹に
    解脱の聖地求めんと
    鳳凰の翼をうちまとひ
    天翔りゆく雄々しさよ
  3. 宇宙の大を星にとく
    見よ紅の顔(かんばせ)
    愛はひとすぢ真理(まこと)なる
    道を求めて帝陵下
    時觴詠に花を折り
    孤山うそぶく熱血児
  4. 桃李下自づと蹊(みち)を成す
    治徳陶冶の三つ年に
    古き歴史を繙けば
    菊水清き水鏡
    出師の心映さんか
    吾青雲の大志あり
  5. あゝ若き日の春なれや
    梧葉の恨知るはなく
    百花朝の露見れば
    常世の夢のさめぬとか
    来たれや熱き友情を
    胸に包みて出で立たん