「記念祭寄贈歌」
      作歌 下条 義次 (22文1)
      作曲 井手 経三 (20理2)



  1. 廣原(こうげん)に 戎衣を抱き
    秘やかに     咽びしものを
    青春の      たゞに繁りて
    巡り来し      去年(こぞ)のこの日ぞ

  2. 開かれし    道遠白く
    新しき      力求(と)めんと
    とまどへる    陋巷(ちまた)に咲きし
    紅の       妖しき花よ

  3. さあれ友    智慧と剛毅と
    眞實の      己に覚(さ)めん
    溢れ来る     涙ぬぐひて
    (うべな)ひし   常世の生命

  4. 今宵(うべな)又 丘にのぼりて
    (かそ)けくも   狭霧をこめし
    高そそる      城を仰ぎぬ
    故郷は      祭なりけり

  5. か青なる    空にこだまし
    黒みたる     大地(つち)も震ひぬ
    (ことほぎ)の   金盞かざし
    高唱(たかうた)ふ よみがへり歌