「扶桑樹の下」
作歌 未 詳
作曲 荻野 泉(20理乙)
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帝陵山下星移り
阿倍野ケ原に秋蘭けて
偃月清き七寮に
創業の日のめぐりなば
高き理想を天に説く
健児の血潮火と燃えん
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大志は高く鴻鵠の
九天の意気身にひめて
文武の道につどふ子や
覇気あふれたり図南城
世紀を闢く暁鐘に
進軍の賦を撞きこめむ
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東亜の天地雲荒れて
虹霓今や跡もなく
伝統の花咲きみちし
栄華の伽藍今いづこ
西溟の波世をおほひ
たゞ侵略の渦を巻く
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祖国破れて山河ある
長安城の花薔薇(そうび)
金色深きバビロンに
桃源の夢はかなくて
恒河(こうが)の岸の華胥の花
また一朝の蜃気楼
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久遠にもゆる生命や
いま東亜の黎明に
真理の舞楽奏でつゝ
若き希望も洋々と
椽大(てんたい)の筆振リ翳し
青史の綾に棹(さを)さゝむ
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十善の徳破邪の剣
咸池の水に身を洗ひ
陽谷の険きはめつゝ
扶桑樹のもと燦然と
神話の園を築くべし
あゝ往かむかな図南の子
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