「蒼空高く」
       作歌 水谷 巌(12文乙)
       作曲 池浦孝雄(12文甲)      



  1. 蒼空高く翔らんと
    しばしやすらふ雛鳳の
    春新生のよろこぴの
    歓呼の夢に驚きて
    今ぞねざめの暁の
    努力(ぬりき)の翼のゆたけさよ

  2. あゝ青春のよろこぴを
    流れて早き葛城の
    雲の定めと誰か云ふ
    思ひの潮湧き出る
    若き命をとゞめんと
    永久(とわ)の理想自治の業(わざ)

  3. 青雲の思ひ切々に
    先人築きし図南寮
    十三年の秋立ちて
    鳳翼未だ伸びねども
    叡智に輝く若人の
    向上の意気変らんや

  4. 雄魂いかでをさむべき
    やがて釆ん世の出立に
    尚き学理の旆しるし
    迷へる民を導かん
    熱血こゝに高鳴りて
    三年(みとせ)の春の気魄かな

  5. あゝ寮北に咲く花よ
    卑謡淫声人の世の
    (うたげ)の美洒(みけ)は知らねども
    今帝陵の春なれや
    友よしばしのやすらひに
    橄欖露を汲まんかな