「青潮遠き」
作歌 未 詳
作曲 池田郁蔵 (9理甲)
採譜 荻野 泉 (20理乙)
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青潮遠き南欧の
自由の鐘は高鳴りて
創造の舞楽喨々と
弦月洩るゝ聖堂に
干戈(かんか)乱れて血を呼びぬ
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遊子古柱に憶(おも)ふとき
成壊(じょうえ)の史(ふみ)に悩みつつ
彫鏤(ちょうろう)のわざ蕭条と
芸(たくみ)の鞭を打ちふりて
馬上ゆたかに行かん哉
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鼓角の響静まりて
江上華咲く詩(うた)の珠(たま)
時劫(じこう)の刻み啾々(しゅうしゅう)と
文人朽ちて苔むせど
時めく血潮如何にせん
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知勇は凝りて橄欖の
額を守る白銀ぞ
征馬の蹄戞々(かつかつ)と
乱雲狂ふ寥廓(りょうかく)に
謳ふは誰か自由の詩
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世界狭しと嘯きつ
汲む杯に月の影
陵南の健児凛々と
踏舞大地の鳴る所
魔凶蹴散らす鯨波(とき)の声
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