「第八十五回記念祭歌」
      作歌 日高基男 (25理乙2)
      作曲 赤松義夫 (19理甲)       


  1. [創立・歴史]
      旧(ふ)りし大正十一年
      勅令四百三十二(しひゃくさんじゅうに)
      正史もゆかし北畠
      吾等が母校は創(う)まれ立ち
      廿九年の春秋に
      集ふ俊秀數(かず)五千

  2. [環境・校風]
      圖南の寮庭(にわ)の櫻花
      クローバ匂ふ陵(おか)の上
      夕陽(せきよう)(あか)し帝塚臺
      凍夜(とうや)に冴ゆる北斗星(ほくとせい)
      良き師(し)良き朋友(とも)良き伝統(つたえ)
      矜持(ほこり)も清き青春や

  3. [無念の廃校]
      ああ混迷の動亂に
      消えし高校約四十
      學びし鵬雛凛然(ほうすうりんぜん)
      文武の道にいそしみて
      聖(きよ)き日本を培(つちか)ひし
      高踏(こうとう)の影今いずこ

  4. [戦後の同窓会団結]
      かの懐かしの三層樓
      瞼に浮かび瞬きつ
      惇(あつ)き情の友垣と
      結ぶ絆ぞ半世紀
      逝きにし人は多けれど
      その功績(いさおし)を讃えなむ

  5. [終 章]
      八十五年の旅の路(たびのみち)
      残りし我等眉宇(まゆ)をあげ
      永久の生命に目覺めつつ
      金剛の峰仰ぎ見て
      笑みて語らんその栄光(はえ)
      共に高唱(うた)はん「全寮歌」

       「 歴史はふれどオリオンの
          三つ星未だ光あり」