「第七十五回記念祭歌」
      作歌  日高基男 (25理乙2)
      作曲  赤松義夫 (19理甲)
      曲補訂 物部一郎 (作曲家)


  1. ああ追憶(おもいで)の我が校庭(にわ)
    南を指差せる青像は
    青雲の覇気溢れつつ
    帝陵の灯火(ひ)に集ひきし
    五千二百の若人の
    矜持(ほこり)も高き象徴(しるし)なれ

  2. 使命に目覚む健児らは
    紫紺の大幟(たいし)ささげつつ
    文理の光踏(ふみわ)けて
    開く理想の花の色
    破邪顕正の大道(たいどう)
    雄々しく潔(きよ)く進みたり

  3. 明治の帝(みかど)お野(の)立ちし
    帝塚(てづか)が原に気は澄みて
    阿倍野の社(もり)の松風は
    (く)しき啓示(さとし)を囁けど
    弊衣(へいい)求道(ぐどう)を高誦(たかず)する
    寮歌の響き今やなし

  4. されど常磐(ときわ)の青年よ
    茅淳(ちぬ)のさざ波煌(きら)めきて
    万代(ばんだい)の面(おも)水白く
    春秋・三火・黎明と
    連なる朋輩(とも)の稜線は
    混迷(まよひ)の時世(よ)にも色冴(さや)

  5. 今日七十五(ななつご)の記念祭
    東と西に呼び応(かへ)
    逝きにし人も団欒(まどい)して
    (かた)みに掬(きく)す友の情(じょう)
    ここ住吉の神苑に
    静寂(しじま)を破る祝(ほ)ぎの讃歌(うた)

       ああローレルよ香(かぐ)はしき
         ああ大高よ永遠(とこしえ)