「第十二回記念祭歌」
      作歌 国井泰行 (10理乙)
      作曲 野崎 始 (10理乙)
      補訂 赤松義夫 (19理甲)


  1. 無限(とわ)より無限に流れ行く
    時の潮の如何せん
    旧套破り妥協捨て
    自由と真理(まこと)を求めつゝ
    鳴呼感激と意気に
    燃ゆる若人よ

  2. 轗軻の惨苦蹴破りて
    辿りし旅路十二年
    今世(こんせ)の秋に吹きすさぶ
    非常の風は滔々と
    鳴呼憂世慨時の
    涙呑む我等

  3. 創業過ぐる幾とせか
    栄枯栄衰夢なれや
    錦繍綾羅(りょうら)もはた夢か
    有為転変のそのあとを
    鳴呼悠然と静かに
    偲べ我友よ

  4. 暁ほのぼの明くる頃
    紀州の山紫かすみ見て
    慶雲(けいうん)遠くたなぴきて
    秋は高く馬は肥ゆ
    鳴呼大空に高く
    あぐる歓呼(よろこび)

  5. 巨城は眠る落陽に
    秋宵(しょう)深く更け行きて
    先人立ちし丘陵に
    皓月(こうげつ)冴えて声もなし
    鳴呼感激と音気に
    満てる図南舎(となんのや)

  6. 高歌乱舞のますらをよ
    降魔の剣ふりかざし
    玉こう{角光}捧げて高らかに
    天地もゆるぐ黎明歌
    鳴呼永遠(とこしえ)に祝へ
    祝はん記念祭