阪大 薫る珈琲OU-COFFEE

大阪大学がめっちゃがんばる人を応援するブランドである (オメガ)ラインから、拘りの学部ブレンド珈琲がついに完成しました。
阪大の各学部をイメージした、香り・味を考察し、大阪府箕面市にある北摂焙煎所と開発した阪大オリジナルコーヒーです。
北摂焙煎所ではスペシャルティコーヒーと呼ばれるサステナビリティ、トレイサビリティという概念に配慮された 高品質の豆が用いられています。 生産国においての栽培管理、収穫、生産処理、選別、品質管理が適正になされ、欠点豆の混入が極めて少ない 生豆を焙煎したもので、風味、酸味、甘みなどの特性が際立っています。







古くから読書とともに親しまれてきた珈琲。
あらゆる国や地域、時代の文書や書籍にふれる
文学部ならではのコーヒーは、
本の世界に入り込んでも邪魔にならない深く落ち着いた味わいに。
読書の傍らに、この一杯を。

文学とカフェの良い関係

毎日、朝と午後には必ず珈琲を飲む。
私の場合、何かを調べたり原稿を執筆したりと座り仕事が多いが、
朝の一杯がないと、一日の仕事がはじまらない。
毎朝、一杯分のコーヒー豆を手動のミルで挽き、その間に気持ちをととのえる。

昔から文学・芸術と珈琲、カフェは相性が良い。
近頃、よく聞かれるようになった哲学カフェ。
これもパリにある本物のカフェから始まった。
「とりあえずそこに珈琲があれば、何でも語り合える」、そんな人たちが哲学、アート、政治、科学をそこで語りあった。

文豪バルザックやヴォルテールは一日あたり40~50杯飲んだというし、文学の研究者にも珈琲が好きな人は多いだろう。最近では、街のカフェで執筆する人もいる。研究スタイルも多様になり、書斎で研究するタイプもいれば、哲学カフェ、サイエンス・カフェなどのように街に出る対話型の研究スタイルも拡がっている。
精神の余裕から思考は出発する。
珈琲が研究者に愛される理由は、いつの時代も変わらないのだろう。

「人間とは何か」「社会とは何か」という根源的な問いを科学的に探究する人間科学部ならではの珈琲は、独自製法で風味に特徴のあるインドネシア産豆を用いたearthyな味わいに。珈琲が作り出す空間(コーヒーフィールド)は、対話相手との壁を取り払い私たちを包み込みます。 このコーヒーから逃げちゃダメだ。

人と人をつつみこむ” 起源の国のコーヒー文化

人類学の研究でフィールドワークを行うため、エチオピアに数年間住んでいた。
エチオピアは、コーヒーの起源地である。
そのエチオピアの高地の村では、コーヒー原産国ならではの飲み方で日常にコーヒーが根付いている。フィルターを用いての飲み方は一般的ではなく、コーヒー豆を煮出して飲まれることが多い。トルココーヒーのような粉っぽい濃い味が特徴だ。この他にも、コーヒー豆の殻と葉を煮出してトウガラシと塩を入れたものも飲まれている。

印象的なのは、英語で「コーヒーセレモニー」と表されるコーヒーを中心とした交流の文化だ。
「コーヒーを飲みにおいで」と友人らを家に招き、先ずアカシアの樹脂のお香を焚き、部屋に稲科の草を敷く。緑色の草は平和の象徴で、これから親しい人と対話を行うという空間造りを毎回行うのだ。
コーヒーも手間をかけて、生豆を煎るところから準備する。
その薫りは部屋中に充満し、まさに対話するための空間が出来上がる。
煮出しのコーヒーは時間をかけて振る舞われ、非常に濃いため3番煎じぐらいまで、2時間ほどかけて会話とコーヒーを楽しむ。
ここでは、コーヒーが対話空間を作り出すコミュニケーションツールとなっている。

南スーダンやウガンダでは野生のコーヒーの木が生えている。スーダンでは、独自のコーヒー文化が育まれている。路傍の喫茶店ではブリキの器で、スパイスとともに煮出したものが振る舞われる。
スパイスとしては、生姜やカルダモンなどが使用される。これが、なかなかに美味しい。

日本に戻ってからも、風邪を引いた時には生姜入りコーヒーを飲むようになった。
そういえば深煎りが好きなのも、エチオピアでコーヒーの文化に触れたからかもしれない。
実は、ときどき生豆を自分で煎ってコーヒーを飲んでいる。
煙がもうもうと立つのと時間がかかるのが難点だが、煎りたてのコーヒーはやはり美味い。
世界各地の文化に触れることで、自分の中にもその文化が少しずつ溶け込むのだろう。
研究室の学生たちも、人類学の研究で世界を巡り、各地のコーヒーや紅茶をお土産にふるまってくれる。こうして人類の文化も形を変えながら拡がっていったのかもしれない。
コーヒーひとつ見ても、そこには人類の文化の一端が見て取れる。
フィールドワークの醍醐味だ。

言葉と同じで、珈琲も人とつながる一つのツール。
25言語もの専攻がある外国語学部のコーヒーは、
世界各国の多様な文化・価値観が詰まった
賑やかな味わいに。
口いっぱいに広がる美味しさは、
あなたの好奇心をくすぐります。

コーヒーが映す世界の多様性

ブラジルの歴史を専攻する私にとってコーヒーは馴染みが深い。
ブラジルでは、デミタスカップに注がれる「カフェジーニョ」という名の甘く濃いコーヒーが国民飲料として皆に愛されている。コーヒー樹に白い花が咲き、それがコーヒーチェリーと呼ばれる赤い実に変わる様は、ブラジルの原風景ともいえる。

生産と消費。
コーヒーには2つの顔がある。
ブラジルのコーヒー豆の生産量は、いまも世界の約30%を占めているが、20世紀初頭には約75%を占めた。
19世紀から20世紀にかけて、ブラジルの政治、経済、社会のすべてがコーヒーを中心に回り、その渦は消費する国にも波及し世界を飲み込んだ。先住民とアフリカ人奴隷とヨーロッパ人植民者に加え、ポルトガル人やイタリア人、スペイン人、ドイツ人、さらには東欧諸国や中東諸国の人々、そして日本人がコーヒー生産の労働力としてブラジルに移り住み、今の多人種・多民族国家を形成した。

コーヒーは、ブラジルで、そして世界の各地で、多様な社会や文化を生み出す原動力となった。
外国語学部には25言語の専攻があり、そこではさまざまな言語や文化についての教育や研究が行われている。
外国語学部はまさに多様性を重んじる学部だが、コーヒーが歩んできた歴史には、世界の各地の多様な社会や文化が映し出されている。

伝統的であり、かつ時代に適応する柔軟さが求められる
法学部ならではの珈琲は、
一本芯の通った「かたさ」で表現。
最も火が通りにくい堅い豆を焙煎した法学部レンドは、
香ばしいしっかりとした味わいに。
信念を感じる珈琲をお楽しみください。

珈琲は、知的労働の句読点

小学校4年生からの珈琲フリークである。
友達が遊びに来ると、母は何故かレギュラーコーヒーを出してくれた。
そんな少年時代を経て、今では珈琲を一日何杯も飲んで いる。

私の専門は古代ローマ法制史。
イタリアには、20世紀初頭以降エスプレッソを楽しむ文化が拡がっている。
私の留学先だったイタリア・ペルージアの大学では、研究や講義の合間に、師弟連れだって、また同僚同士建物に付設されているバールへ行き、時間のない時には建物内にあるコーヒーの自動販売機へ向かう。
私も、甘くほろ苦いエスプレッソで英気を養い、一区切りしてから、再び文献と格闘し、議論するという日々を過ごした。
「自分へのご褒美に」とエスプレッソにブランデーかグラッパを垂らした「カフェ・コレット(「味を調えたコーヒー」の意味)」は、下宿先への帰り道の懐かしい味だ。

法学・政治学は、古代ギリシャの時代から連綿と続く学問で、絶えず時代からの挑戦を受けて対応してきた。ギリシャ・ローマの哲人をはじめ、その時々の研究者たちは、その社会に適した法や制度はどのようなものかを常に議論し考え抜いてきた。
その傍らには、いにしえならば水割りワインだが、ある時からは談論風発の助け手となってくれる珈琲などがあったろう。
それは今でも変わらない。

また、海外の法曹界を題材にした映画では、珈琲を飲むシーンがよく描かれる。
実際に、私たち研究者 も含め、法に携わる者に珈琲を嗜む人は多いように思う。
「人の人生を決める」という重大な局面を前にして、落ち着くためなのかもしれない。

知的労働の質を維持するには、一呼吸を置く時間もまた重要なのだろう。
珈琲が作り出す時間と空間は、誰に対しても平等に、今日も私たちを包み込んでくれる。

経済は需要と供給によって成り立つ。
近代経済学のメッカといわれる経済学部レンドとして、
ブラックでもミルク入りでも、
どんな需要にも応えられる挑戦的な珈琲を供給。
合理的に非合理なこの一杯をぜひお楽しみください。

珈琲の光と影

珈琲とは朝と夕方の1日2杯、規則正しい付き合いをしている。
特に一年ほど前からは、休日の朝に珈琲豆を手で挽いて楽しんでいる。
近所の喫茶店で購入したヨーロピアンなどの深煎りと浅煎りの2種類の豆を挽く。
荒く挽いた豆を下に、細かく挽いた豆を上に敷き詰め、湯を注ぐ。
手で挽くと一層まろやかになり、淹れるたびに変化する味わいも楽しい。

珈琲と経済学の話を少し。 私が研究するアダム・スミスは、18世紀イギリスで活躍した経済学の始祖で、実は彼と珈琲との関係は深い。17~18世紀は啓蒙の時代と呼ばれ、ロンドンではコーヒーハウスと呼ばれる、人々が珈琲を飲みながら談義する場所があった。
例えば、新刊本について「ああだ、こうだ」と人々が評論をする。
アダム・スミスが書いた『国富論』等の出版物もまた議論の対象となり、コーヒーハウスで大いに議論され、経済学の考えが社会に拡がった。

珈琲は、紅茶や砂糖と同じく貿易財であり嗜好品と呼ばれる。 初期の頃からグローバルな財であり、人類が創意工夫を重ね、飲むだけではなく「楽しむ」という観点でも進化を遂げ、今もなお世界各地で人々に愛されている。

と同時に、グローバルな嗜好品には経済がもつ残酷な部分も見て取れる。
珈琲の場合も、アフリカの人々が奴隷船に乗せられ、見知らぬ土地で酷使された。こうした貿易は、数百年の歴史の中で、世界各地に未だに残る人種問題等の暗い影を落とすことになった。

財は英語で「Goods」。良いものの集まりという意味だ。 近年、珈琲であれば、労働者や生産地の環境にも配慮した持続可能な商品としてフェアトレード豆を優先的に取り扱おうといった考え方が広がりつつある。
過去の残酷さや負の歴史にも目をつむらず、みなが平和に、幸せに暮らすにはどうすればよいか?我々は光も影も引き受けて考えていかなければならない。

経済学は経世済民の学、つまり「民を救って世を治める」学問であり、それには「遡って考えること」が欠かせない。
歴史的な考察を踏まえて議論し考え抜く、その姿勢を今後も大事にしたい。

珈琲のテーマは、「本質」。
「珈琲の本質」とは何か。真理を探究する理学部を
イメージしたコーヒーとして、 珈琲本来の果実らしさを表現し、
赤ワインのような芳醇な薫り、フルーティーな酸味を表現。
マニアックなテイストながら、思考の追求を阻むことない、
飲みやすい香り・味に仕上がりました。
珈琲の香りと共に、思う存分、思考の世界に酔いしれてください。
いざ、往かん。思考の深淵へ。

研究のそばにはいつもコーヒー

コーヒーが好きで毎日飲んでいる。 わたしの専門は宇宙物理学、そして宇宙を研究するメンバーが集うミーティングは「ASTRO Coffee」。

宇宙物理学は、物理学を基礎として宇宙の構造、成り立ち、そして行く末を理解しようとするもので、わたしは主にX線で、宇宙の中の一番激しく変化するところを観測している。
例えば、何千万℃にもなるホットな宇宙、温度では表しきれないくらいの高エネルギー現象、中性子星やブラックホールなどの超高密度星周辺、宇宙ではありふれた側面を自分の手で観測的に研究しようというものだ。ASTRO Coffeeでは、わたしの分野以外にも宇宙好きの研究者や学生がコーヒーカップ片手に集まり、新着論文についてホットな議論で盛り上がる。

わたしにとって、コーヒーと学問の親和性は高い。
思考を深める際に欠かせないのはリフレッシュすること。
これは、どんな学問分野にも言える。

一口のコーヒーがわたしを助けてくれる。
香りに浸っていると、思わずいろいろなアイデアが湧き出してくる。
最近は、お気に入りのNASAのマグカップを傍らに、理学部レンドの味と香りを楽しみながら仕事をしている。
コーヒーの香りとともに、思考を深めて真理に迫る、こいつは何度味わってもいいものだ。
今日も明日も明後日も、わたしはいつもコーヒーとともに。

伝統ある医学部のコーヒーには、希少なブルーマウンテンNo.1豆を配合。
上品ですっきりとした味わいは、「生命」との真剣勝負に身を置く戦士たちに、
ひと時の安らぎをもたらします。冷めてもなお楽しめる風味の変化は、
情熱と冷静を内に秘めた様を表現しています。

次に思い巡らす、その一杯

好きなのは、淹れたてから少し時間がたって
酸味が出始める頃合い。どこかホッとする。
私にとっての珈琲は、「大事な一杯」という位置づけかな。
緑茶でも紅茶でもなく、毎日どこかで必ず珈琲が飲みたくなる。

コーヒーは体質によって色々な症状が現れる。
すぐに眠れなくなるという人もいるが、私の場合、それはない。ただ、利尿作用がはたらきやすいようで、飛行機に乗った時には、到着のタイミングを見計らってコーヒーを飲む。
笑いごとでは済まないのが、手術の日。私の執刀の場面で「お手洗いに…」と、その場を離れるわけにはいかないので、前の晩から水分自体を摂取しないように気を付ける。

だからではないが、手術後の珈琲はひときわ美味しい。
「その日最初の一杯」というのもあるが、達成感と充実感が一層味わい深くさせるのだろう。
珈琲の余韻に浸りながら、その日の経験を次へと活かすべく思いを巡らす。
「一息しつつも、ちょっと気合いの一杯」というニュアンスが珈琲にはある気がする。
戦士の休息、は言い過ぎか。

美味しく食べることは、人生を豊かにします。
口腔科学・医療が盛んな歯学部ならではの珈琲は、
食事に良く合うベリー系の味わいに。
食事も会話もはずむ歯学部レンドを、
ワインのテイスティングのように噛みながら味わうのも、
新しいコーヒーの楽しみ方かもしれません。

歯科医が知る珈琲の秘密

珈琲は苦味を楽しむ飲物ともいえる。
苦味と味覚にまつわるちょっとした秘密をお教えしよう。
舌にあるレセプターが刺激を受けて脳に苦味を伝えているのだが、この苦味を感じる舌の奥の方をきれいに磨くと、すべての飲食がより美味しく感じられる。
私も初めて聞いた時、「本当かいな?」と半分疑いながら磨いてみたら、
実際に、普段飲んでいる珈琲にも深みが増したように感じた。
ただ、あまり奥の方に歯ブラシをあてすぎると、気持ち悪くなるので気を付けて。

もう一つ。
味覚には、舌だけではなく咀嚼も深くかかわっている。
「よく噛むと食事が美味しくなる」と耳にしたことがあるかもしれない。
これは本当の話で、その咀嚼の目安は30回と言われている。
よく噛むことで食材の味成分が唾液に溶け込み、味覚を刺激するからだ。
是非とも、試してみてほしい。

ついでに珈琲にまつわる誤解も解いておこう。
珈琲を飲んだ時の歯の着色(ステイン)を気にする方がいらっしゃるが、あれは完全に誤解。
ステインはきちんと磨けば歯には残らない。汚れが落ちないという方は、おそらく磨き方が不十分なので、普段の歯磨きを見直してみてほしい。

美味しいと感じることは人生を豊かにする。
「苦味」もまた「美味しい」のための1つのピース。
珈琲は、親しい人たちと会話をはずませ楽しむ時間も作り出してくれる。
人生を豊かにする、この毎日の美味しい幸せを噛みしめたい。

医薬品の創製を通して、ヒトの健康を守る薬学部ならではの珈琲は、焙煎後にブレンドするアフターミックス製法を採用。
カフェインレス加工を施しながらも味の劣化がほとんどない「阪大薫る珈琲」唯一のデカフェブレンドに。どなたでも安心してお楽しみいただけます。カフェインが必要な方は別途ご準備ください。

誰もが安全、安心に。

珈琲と薬には古くから関係がある。
コーヒーの始まりは薬だったという説があるそうで、10世紀頃イスラムの僧侶が、コーヒーの赤い実を食べたヤギが夜になっても元気に跳ね回っているのを見たのがきっかけで、その後商人等を介して健康増進の薬として広まっていったという。

薬学部は、人の健康に資する研究をすることが目的で、創薬につながる研究はもちろん様々なことを日々研究している。私の専門分野は毒性学で、名称からよく誤解されるが、簡単に言えば薬などの安全性を確認する学問分野だ。
現在、世界中で薬や食料品、化粧品について、リスクの有無が非常に大きな意味をもつ。薬の中には、麻薬のように身体に悪影響を及ぼすため禁止されているものもあるが、薬と人の関係は、人が安全を追い求めてきた歴史でもある。
「安全である」ということが、これほど重要視された時代はない。

珈琲には、個人的にも思い出がある。
妻へのプロポーズの際にコーヒーにはお世話になったし、かつての私はヘビースモーカーで、煙草を吸ったあとには必ずコーヒーを飲んでいた。数年前に禁煙してからは飲む回数も少なくなったが、家族は今もよくコーヒーを楽しんでいる。ただ、寝つきが悪くなるという理由から家にあるのはカフェインレスのもの。
こうしたデカフェのコーヒーは、きっと「誰でも安心して飲めるように」と作られたものだろう。そういう意味では私たちが目指して取り組んでいるものと同じだ。
誰もが安全、安心に。
困難は多々あるが、挑戦しがいのある目標だ。

イノベーションは、「ブレンド」から始まる。
エルサルバドルとブラジル産豆のブレンドによって生み出された一杯は、
ブレンダーも唸るイノベーティブな一杯に。
長時間にわたって実験に臨むことの多い工学部ならではの珈琲は、
革新を生むために挑み続けるあなたにこそふさわしい。
沸かせ、創造力!

イノベーションってそんなものだと思う。

朝一杯の珈琲を大事にしている。
若い頃には、朝10時と昼3時にコーヒータイムがあった。
落ち着くための大事な時間だ。

私の専門は冶金学。
文化の発端には冶金が関係している。
金属を精製して様々な材料をつくり、技術の進展はそのまま社会の発展につながってきた。その背景で冶金学も育まれてきた。
歴史があるので古い学問だと思われがちだが、そんなことはない。
現在、私の研究室では、液体金属の物性をみるために国際宇宙ステーションに試料を持ち込んだり、マグマの溶融状態を調べて火山予知に繋げたり、3Dプリンターに最適な液体金属の挙動の研究など、様々な研究テーマに取り組んでいる。

19世紀、20世紀は工学の発展が、大量生産の時代を先導してきた。 これからの時代は、大量生産とは異なる、一人一人のニーズに沿ったものづくりが求められる。例えば、3Dスキャンと3Dプリンターを使って個人個人に合わせた人工骨部品を作り出したり、個人ごとに微妙に異なる要求にこたえていくものづくりが必要になってくる。シーズとニーズのブレンドの多様性に適切に対応することが求められる。
その時、大量生産に変わるイノベーションが起こるのだろう。

コーヒーとイノベーションは似ている。
シーズを上手にブレンドし、ニーズに合った最適なものを導き出す。
きっとそれは、薫り豊かで味わい深いコーヒーが生み出されるようなもの。
イノベーションってそんなものだと思う。

「科学と技術の融合」により先端的研究に挑む基礎工学部の珈琲は、伝統と革新が混ざり合い生まれました。2つの局所解、苦くてほんのり甘い伝統的な深煎り豆と、サードウェーブと呼ばれる現代風の華やかな香り拡がる浅煎り豆が融合し、ポテンシャルの壁を超え、私たちを新しい世界へといざないます。 コーヒー界の最適解をあなたに。

コーヒーと渦と私

コーヒーにミルクを注ぎ、スプーンでかき混ぜる。
自然と行っている動作だが実はいろいろな科学的要素が隠されている。
ミルクを注ぐと、何もしなくても混ざり合うが、コーヒーとミルクが分子の運動によって混ざり合うには時間がかかる。もしスプーンでかき混ぜてやると渦がいくつも発生し、ただちにコーヒーとミルクは混ざり合う。

私は、こうした渦の研究をしている。渦には、地球の大気のようにとても大きなものからコーヒーカップの中で起こる小さなものまで存在し、私は特に大小様々な渦からできた乱流と呼ばれる流れを専門としている。
渦は物質や熱をすばやく輸送するため、分子運動にくらべてずっと速くモノを混ぜたり、冷やしたり温めたりすることができる。
ミルクを入れたコーヒーをかき混ぜるとコーヒーとミルクがすぐに混ざり合うのは、実はこの渦のおかげである。

生活の中で渦を目にする機会は多い。
冬の東シナ海の衛星写真を見ると、済州島から南東にのびる雲の渦がきれいに二列に並ぶ。このような渦はカルマン渦列と呼ばれる。20世紀にセオドア・フォン・カルマンが渦列の安定性を理論的に示したことからこの名が付いているが、実はカルマンの自伝によると、ある博物館の聖クリストファーの古い絵に、水辺を渡る彼の足下で交互に並んだ二列の渦が描かれており、そこから研究の着想を得たそうである。
渦と人の関わりははるか昔からあったようである。
ただ、私が研究する乱流は、非線形な現象で時々刻々複雑に変動するため、100年以上の研究の歴史にもかかわらず未解明の部分が多い。こうした自然現象を如何に解明し制御するのか、考えていると興味はつきない。個人的には、コーヒーを飲むときミルクで描き出された渦をずっと眺めていたい衝動にかられる。
さて、渦とコーヒーの関係、少しは興味をお持ちいただけただろうか。

コーヒーが好きという、阪大公式マスコットキャラクター「ワニ博士」も応援。
コーヒーのパッケージには、各学部を
イメージしたワニ博士も登場します。

各学部バージョンのワニ博士にも注目してみてください。
ワニ博士とは? ワニ博士公式サイトへ


販売情報

大阪大学生協にて、どなたでも購入可。

【販売場所】

豊中キャンパス:豊中福利会館店
        ミュージアムカフェ 坂

吹田キャンパス:吹田本部前福利会館店
        吹田工学部福利会館

箕面キャンパス:箕面福利会館店

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