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学生交流

【学生の声】パデュー大学交換留学体験記

辻川 美由紀/法学部法学科 4年

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世界を体感し、視野を広げ、自立した女性になりたいと思い、米国への留学を志望しました。大学のあるインディアナに到着したとき、-20度以下とあまりにも寒い上に、空港から大学への道にはコーン畑しかなく、とても不安になったことを覚えています。しかし、一旦大学の敷地内に入ると、広大なキャンパス、美しい講義研究棟、24時間オープンの図書館、学生のダイバーシティを見て、こんな素晴らしい環境で勉強できるのか、と嬉しくなりました。

留学中は、専攻の法律の知識をさらに深めたいと思い、米国の憲法、ビジネス法を中心に学びました。この中で、米国で人権がどのように形成され、民主主義社会が発展してきたかを学び、またビジネスに関わる法律の知識・語彙も修得。留学前から英語に力を入れていたこともあり、授業やレポートについては、そこまで問題がありませんでしたが、一つの授業で裁判判例を毎回4例、計100頁超を読んでそれぞれをA4用紙1頁ずつにまとめていることを前提として授業が進んだため、週2回は毎晩午前3時まで勉強していました。自分の将来のための勉強であると自分に言い聞かせ、手を抜かなかったことで、自分の限界が少し上がったように思います。米国では就職に学校の成績が大きく影響するということもあり、周りの学生も私と同じように必死で勉強していたことは心の支えでした。2学期目が終わった時に、一学期の最初に取り組んだ判例を読んで、内容がスッと頭に入ってきたことは大きな喜びでした。

 

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また、課外活動では、大学の剣道部で週3~4回稽古をしていました。私の剣道歴はたった7年ですが、米国では殆どの学生が大学で剣道を始めるため、経験の浅い私でも技術的なことや礼節などを伝える場面がたくさんありました。米国には剣道を培った文化的な土壌がないため、日本式の礼儀や精神を伝えることには試行錯誤を重ねました。後輩・先輩のない米国のフランクな雰囲気を大切にしながら、剣道に関する英語のウェブサイトを皆に紹介してみたり、部員と剣道について語り合ったり。自分自身も米国の視点から剣道を見ることで、剣道とは?日本の精神とは?と、深く考え、学ぶ場面がたくさんありました。また、剣道部のメンバーとは剣道だけでなく、勉強について、さらには将来の夢について語り合えたことで、心からの友人になれたと思います。最後の稽古を終えた時は、皆と別れる寂しさに、思わず涙してしまいました。

留学先の大学の夏休みの間に日本で就職活動をし、留学前から第一志望の企業から内定をもらうことができました。これからも、交換留学を通じて得た語学力、粘り強さなどを活かして、国際法務や資源取引に関連する業務で活躍することを新たな目標として、勉強や仕事を頑張っていきたいと思います。

留学先での勉強はたやすくはなく、知らない場所で孤独感に悩むこともあり、楽しいことばかりではありません。しかし、新たな環境に飛び込んで努力をし、様々な考え方や生き方に触れる留学という経験は、しなやかさやたくましさを得ることができると思います。

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