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河村裕美さん(公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会PRセクレタリー兼役員室特命担当部長)

寝るのを忘れるほど読書好き

「読書は食事と同じ。栄養(=教養)として身につくものだからバランスよく読みたいものは何でも読みなさい」という祖父の薦めで趣味は中学生の頃から読書になった。ある朝、「お母さん、どうしよう! 本を読んでて、寝るの忘れた!」というほど集中して本を読んでいたことも。

 

純粋に学ぶ観点から人間科学部へ


高校は教育実験校で、理科も社会も全教科学び、期末試験は全教科で10日間もあったが、「いろいろ学べて意外と面白かったですね」と笑う。「学ぶ」楽しさが人間科学部に進学する動機につながり、「日本で初めて設立された理系と文系の学際の学部。マルチな分野を万遍なく学べるので、純粋に『学ぶ』という観点から面白そうだと思いました」

卒業して約10年後に留学した米国のコロンビア大学大学院では、カントの哲学やマクロ経済学などを履修する必要があったが、いずれも人間科学部の教養科目として学んでいた。「いろいろな学びが、社会人や大学院進学後に、役に立ったとプラスに感じることが多いです」

 

人間科学部でしか学べない学問に惹かれた

人間科学部での印象深い講座が、「臨床死生学・老年行動学」。淀川キリスト教病院のホスピス病棟で実習があり、終末医療の心理的サポートを学んだ。将来超高齢化社会になると言われていた時期でもあり、「老年行動学という新分野の学問への社会的関心も高かった。大学以外の人たちと接する機会もあり、唯一無二のここでしか学べない学問に惹かれました」と振り返る。

 

衝撃を受けた高校留学

大学卒業後、文部科学省で、官民協同海外留学支援制度「トビタテ! 留学JAPAN」の立ち上げなど国際関係の仕事に携わることになるが、その原動力となったのは高校1年の夏休み、米国に短期留学した経験だった。キャンプで、外国人留学生を世話するボランティアの女性と仲良くなり、「同じ年頃だと思っていたら、何と小学4年生でした(笑)。自立の早さに衝撃を受けました。世の中、知らないことがたくさんあり、実際に見て話して触れて経験しないと分からないのだなと思いました」。この留学経験から「海外と日本をつなぐ仕事をしたい」と思うようになった。

 

得難い経験の大切さ

阪大の後輩たちには、どれだけ得難い経験をするかが大切だと説く。「自分がしたいこと、なりたいものが分からないのは全然悪くありません。焦ることもありません。ただ、インターネットなどでアクセスできる情報はその瞬間に陳腐化するので、自分にしかできない経験、自分にしか会えなかった人、そういう瞬間を大切にしてほしい。そこで何を感じて、何に生かされたのかを語った瞬間に、その人の人生となり、自分がこうなりたいという夢につながっていくと思います。それを多く経験してほしい」

東京オリンピック・パラリンピックについては「できる限り多くの人が、ボランティアで参加したり文化イベントを考えたりと、『自分はこれをやったんだ』と楽しんでもらえる大会にしたいと思っています。2020年がゴールじゃない。その後に残るものは何かを意識して、とことん裏方に徹したいですね。阪大生も何らかの形で関わってくれたら嬉しいです」と笑った。

 

●河村裕美(かわむら ひろみ)氏
大阪大学人間科学部卒業後、1998年文部科学省(旧文部省)に入省。財務課、特別支援教育課などを経て、米国コロンビア大学公共政策大学院修士課程修了。帰国後、文化庁で紀伊山地の霊場と参詣道の世界遺産登録に携わる。日本学術振興会国際事業部、大臣官房国際課など国際業務、初等中等教育段階におけるグローバル人材育成を担当。留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」を立ち上げ、「トビタテ!留学JAPAN【高校生】日本代表プログラム」の開発責任者。グローバルリーダーを育成する「スーパーグローバルハイスクール」を構想から手がけた。2015年にIOCに派遣され、今年4月に帰国、同8月にPRセクレタリーの肩書が追加され現職。


機関情報

公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
(東京都港区虎ノ門1-23-1 虎ノ門ヒルズ森タワー8階)

公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)と東京都により2014年に一般財団法人として設立され、2015年公益財団法人に。関係団体と共にオールジャパン体制の中心となり、大会の準備及び運営に関する事業を実施。東京オリンピックは、2020年7月24日〜8月9日、東京パラリンピックは、同8月25日〜9月6日の日程で開催される。

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