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NL57号から研究トピックス:特集テーマ「よみとく」

今回のテーマは「よみとく」です。遺伝情報やひとの脳波をよみといて利用する研究や、光の量子的性質をよみといて暗号化する研究、神経経済学で人間の行動をよみとく研究など、「よみとく」に関する本学の最新の研究事例を紹介します。

遺伝情報を速く、確実に読み解く ナノテクノロジーの最新技術

21世紀初頭、人類はついにヒトDNAの全遺伝情報の解読に成功した。以来、日米欧を中心とする研究機関、医療系・情報系企業は、より速く確実に、適切な費用での解読技術の実現に向けて激しい競争を展開している。そんな中、産業科学研究所の川合知二特任教授の研究グループは、「もっとも実現可能性の高い」と評されるゲーティングナノポア・シーケンシング技術を使ったDNA、RNAの遺伝情報解析技術の実現に世界で初めて成功した。

ひとの脳波を読み解き ロボットアームが動き出す—脳卒中、ALSなどに実用化の道

長期の運動まひがある人の脳の表面に置いたシート状の電極で計測した脳波を解読し、腕状のロボットなどをリアルタイムで動かすことに、平田雅之特任准教授(脳神経外科)、栁澤琢史助教(脳神経外科)などのグループが成功。体内埋込装置や脳磁図(MEG)で動かせる装置での研究も着実に進んでいる。将来的には、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者などの日常生活支援に役立つことが期待される。

光の量子的性質を利用して 解読されない暗号を創る—長距離通信めざし、波長変換技術を完成

井元信之教授が取り組んでいるテーマは「量子情報処理」。この分野では、既存のコンピュータをはるかにしのぐ情報処理能力を持った量子コンピュータの実用化がとりざたされているが、より早い実現が期待されているのが「プライバシー面で絶対に安全な『量子暗号通信』」だ。井元教授らのグループは、それを実用可能にする長距離通信をめざし、量子情報を量子メモリーと通信回線の間で自由にリンクさせるための波長変換技術と量子雑音除去技術を完成させ、世界から注目されている。

すぐにもらえる小さい報酬か 将来にもらえる大きい報酬か—神経経済学で「人間の行動」を読み解く

「すぐに食べられるハンバーガーか、行列のできる店で長時間待ってごちそうを食べるか、あなたはどちらを選びますか」 そんな人間の欲を、経済学・脳科学・心理学などを合体させた「神経経済学」の視点から解析・研究している。実際の人間の経済行動をよりよく説明できるような新しい経済モデルを作ろうとする新しい分野である。

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