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コメディの本場・アメリカの舞台に立ち マイク1本で観客を沸かす(文学部4年柳川朔)

高校球児からコメディアンへ

 「コメディアン、それもアメリカでやるなんて微塵も思ってなかった」。中学・高校と、地元奈良を離れて東京へ“野球留学”し、甲子園をめざして野球に打ち込んでいた柳川さん。一方、幼い頃から家族に連れられて、バレエや音楽を習い、ミュージカルの舞台に立ったことも。「戯曲家か演劇評論家になりたくて、演劇学を学ぶために阪大を選びました」

2年の時、アメリカで活躍するコメディアン、小池良介さんをたまたまテレビで見た。「こんな世界があるんだ」と、小池さんにフェイスブックで連絡を取り、「半ば押しかけみたい」に渡米。「高校球児だったので、大リーグへの憧れから、アメリカに対する思いは強かったです」

緊張の初舞台

 2014年8月、単身アメリカへ。「皿洗いをする代わりに出演させてと頼みこみ、ニューヨークやシカゴなどのコメディクラブ(劇場)のオーナーに直談判して回りながら舞台をこなしました」。初舞台はたった10分。足が震えるほど緊張したが、飛ばしたジョークが予想以上にウケた。「他のコメディアンに『ヘイ、コメディアン!面白かったぜ!』と言われたときは、(コメディアンとして)認められたと思い、すごくうれしかったです」

 

 

風刺というナイフでえぐる

アメリカは多種多様な民族や文化が混在し、しっかりとした対立軸がある社会。「風刺というナイフでえぐったときに、その間に溝が生まれて笑いが生まれる。だから、文化をより深く知ることが大事」。アジア人のコメディアンは大変珍しい。だからアジア人であることを生かしたネタを披露する。「自虐的な人種ネタや滞在中にコンビニなどで齟齬が生じたことなどを盛り込むことが多い」

「舞台では常に観客と対峙しています。気の利いたジョークで返す即興力も求められる難しい世界ですが、観客とぶつかり、絡み合うのがスタンダップの醍醐味なんです。コメディをすることは究極の国際交流だとも思っています」

チャンスはある

現在はシカゴの名門劇団「セカンドシティ」に所属するコメディアン。その先には俳優を夢見る。子どものころ、ジム・キャリー主演の映画「エース・ベンチュラ」に魅せられた。「台詞を全部覚えたほどです。言語も文化も違う国の少年の心を鷲掴みし、その少年が大人になって彼のような俳優をめざしている。影響どころか、人生そのものを変えちゃった。僕もいつかそんな俳優になりたいですね」

いつかなれる?と聞くと「もちろんチャンスはあります」ときっぱり。「野球に例えるなら、打席に立ってバットを振ってみないとヒットすら打てない。コメディや俳優も、舞台に立ってこそチャンスを掴めると思っています」

今年、未来基金から100万円の支援を受け、さらに自身の可能性を試している。「自由な空気の阪大は、自分に合っていると感じます」。

アメリカで名を馳せる日を夢見て、舞台に立ち続ける。

 

●柳川 朔(やながわ さく)

2012年大阪大学文学部入学。コメディアン、俳優。米・シカゴのコメディ劇団「セカンドシティ」に所属。主にスタンダップ・コメディやインプロ(即興劇)などに出演。14年、全米放送局NBCのコメディ大会「StandUp NBC」日本人初のファイナリスト。

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