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GLOCOLセミナー: 法曹人×グローバル 国際的舞台で活躍する弁護士

2013年12月13日 (金) 17:00 から 19:00

法曹人の新しい途 -法整備支援への挑戦・これからの法曹人に必要なこと

講演:佐藤直史(国際協力機構(JICA)シニアアドバイザー、弁護士)
対談:北川靖之(弁護士)
司会:安藤由香里(GLOCOL特任助教)
日 時:2013年12月13日(金)17:00~19:00
場 所:大阪大学豊中総合学館501号室(豊中キャンパス) »» map
参 加:無料、要事前申し込み
 件名を「12/13セミナー参加」として名前、所属を記載のうえ、 info@glocol.osaka-u.ac.jp までお申し込みください。当日参加も可能です。
主 催:大阪大学グローバルコラボレーションセンター

 

法や司法制度が機能していない国では、一般の人々は安心して暮らすことができません。ある日突然土地が取り上げられてしまい、家を追い出される人、不当に低い賃金で働かされているのに、救済を求められない人、違法な行為により損害を被ったのに、被害の回復をしてもらえない人、犯罪が適正に処罰されないために抑止効果が働かず、常に犯罪者に怯えながら暮らさなければならない人…。こうした国では、人々は自分で自分を守らなければならず、強い者勝ち・狡賢い者勝ちがはびこります。このような社会では、一般の人々(特に社会的弱者)の人権は実質的に保障されないのです。

また、こうした国では、ルール(の運用・適用)が不透明であるために予測可能性がなく、リスクが計算できないため、外国からの投資が滞り、経済活動が活性化しません。略奪や暴動が頻発する国でのビジネスに危険が伴うことは言うまでもありませんが、治安が保たれている国においても、契約の内容を実現するために多額の費用と時間を要したり、ビジネスの遂行に予期しない制約が生じたりする状況が頻発すれば、投資家は投資を躊躇うでしょう。その結果、経済活動はいつまでも活性化せず、社会資本の充実のための原資も得られません。

法や司法制度が整備され、これらが機能することは、人々が安心して豊かに暮らすための土台であり、国づくりのための根幹となるのです。そのため、現在、開発途上国においては、それぞれの法・司法制度を改善する取組みが活発に行われています。

ただし、法・司法制度は、すべての国に適用可能な一つの答えがあるものではありませんし、外国の法・司法制度をそのまま移植しても、その国で機能するとは限りません。法や司法制度は、国際的なスタンダードを考慮しながらも、それぞれの国の文化、風土、既存の制度を踏まえて整備されなければならないのであり、ここに開発途上国が直面する難しさがあるのです。

日本は、明治維新以降、欧米の法・司法制度を、日本の文化や風土、既存の制度と調和するようカスタマイズしながら取り入れ、透明性・信頼性の高い法的基盤を整備し、安定した社会づくり及び経済発展を実現させてきました。この過程で行われた試行錯誤のプロセスは、平和で安定した国づくりや持続的な経済発展を目指す開発途上国が直面している課題の解決に還元可能なものであり、日本の「法整備」の経験は紛争影響国や新興国から大きな注目を集めています。

日本は、現在、自国の経験に基づいた比較優位性を生かして、相手国社会の現状とニーズを踏まえたきめ細かい協力を実施しています(ウズベキスタン、カンボジア、中国、ネパール、東ティモール、ベトナム、ミャンマー、モンゴル、ラオス等)。こうした協力における日本自身の悩みの共有や共同志向型のアプローチは、いま、多くの途上国から共感を得ており、ドナーコミュニティにおいても評価が高まっています。

日本ならではの、日本人ならではの法整備支援、それは、欧米のドナーにはない特色を持った、競争力のある国際協力です。本セミナーでは、法整備支援の可能性、法整備支援への関わり方、法整備支援に関わるために必要なことなどについて、参加者のみなさんと一緒に考えてみたいと思います。

プログラム

17:00~
講演:佐藤直史(国際協力機構(JICA)シニアアドバイザー、弁護士)
「大陸法と英米法の受容経験を活かした日本の法整備支援への挑戦 ― 法曹人としての国際協力」

18:00~
対談:「これからの法曹人に必要なこと」
 佐藤直史 × 北川靖之(大阪大学基礎工学部卒業、弁護士)
 司会:安藤由香里(GLOCOL特任助教)

講師紹介

佐藤直史

国際協力機構(JICA)シニアアドバイザー、弁護士(牛島総合法律事務所)
都内の渉外法律事務所においてビジネス法務を中心とする法律実務に従事した後、ロンドン大学School of Oriental and African Studies法学修士課程(LL.M. in Law and Development)を経て、ベトナム法整備支援プロジェクト・フェーズⅢに長期専門家として参画。同専門家の任期が終了した後、JICA初の法整備支援分野のシニアアドバイザーに着任。JICAがアジア・アフリカ諸国で行う法整備支援の企画・立案、実施、モニタリング、評価等を担当するほか、法整備支援の調査・研究、国内外の会議への参加、法整備支援の理解促進、「JICA法整備支援能力強化研修」等後進の育成等に従事。日本弁護士連合会国際交流委員会幹事。中央大学法科大学院講師(兼任)。
法整備支援関係の主な著作に、「開発途上国の『法整備』に対する開発の視点からのアプローチ」(「法律家の国際協力」34‐63ページ・日本評論社・2012年)など。

北川靖之

1998年、大阪大学基礎工学部(情報工学科)を卒業後、株式会社デサント(大阪市)での勤務を経て、2005年、弁護士登録。2007年、日弁連の支援を受けて、青森県五所川原市につがるひまわり基金法律事務所を開設し、初代所長として、弁護士過疎地での司法サービスの拡充に取り組む。2012年から、エセックス大学(イギリス)に留学、法学修士課程(国際人権法)を修了。帰国後、弁護士活動を再開。

お問い合わせ

大阪大学グローバルコラボレーションセンター:e-mailinfo@glocol.osaka-u.ac.jp

日時: 2013年12月13日 (金) 17:00 から 19:00
主催: 大阪大学グローバルコラボレーションセンター
場所: 大阪大学豊中総合学館501号室
参加登録: 必要(メール)
URL: http://www.glocol.osaka-u.ac.jp/research/131213.html
連絡先: 大阪大学グローバルコラボレーションセンター
info@glocol.osaka-u.ac.jp

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