総長メッセージ(大阪大学職員像)

  

 大阪大学では、法人化後の本学職員が大学の運営を担うその姿勢をみずからに刻み込むため、「大阪大学職員像」を掲げています。

 この職員像と同じように、私には普段から心がけている言葉があります。『樹はいくら伸びても天までとどかない。それでも伸びよ、天を目ざして』という第11代総長の山村雄一先生からいただいた言葉で、『現実は現実として厳しく直視して、そのうえで、あくまでも夢や理想を追い求めよ、現実に妥協することなく、天を目指せ』という戒めの意味があります。

今、日本は戦後最大の危機を迎えています。その日本の将来は、ひとえに人材の育成にあり、また学術の振興なくして革新的な技術開発や、心豊かで平和な社会の発展はありえません。社会が大学に求めているのも、知的創造活動としての学術研究の推進と次代を担う優れた人材の育成です。今ほど大学に本来の使命が求められている時代はありません。

大阪大学は、「大学は学問と教育の府である」という原点に立ち、「世界をリードする学問と教育の世界的拠点となる」という高い志を持ち、22世紀においても輝き続ける基盤を築いて行かねばなりません。大阪大学では、大学でしかできない学術研究や、学問に基づいた教育を推進しています。そして「組織は組織を構成する一人一人の構成員に依存している」という考え方に立ち、大学の個々の構成員が、溌剌と自由に活動でき、多様性を有するすべての教育研究組織が独自性を発揮できる環境作りを進めています。

大阪大学の構成員である職員のみなさんには、大阪大学がやるべきことの本質を見極め、それを地道に追い求めていただきたいのです。そして、常に大学全体を意識し、大学を取り巻く社会や世界情勢など幅広い環境に目を配り、確かな社会的判断ができるよう自分を磨いておいていただきたいのです。

大阪大学を構成する職員一人一人が、どういった使命感を持って仕事に臨むか、どれだけ努力できるかで、大学全体の存立や浮き沈みが決まります。

この職員像の志をもって、職員ひとりひとりが大学のことを考え、それぞれの分野で現実に妥協せず、夢や理想に向かって一歩一歩進んでいけば、22世紀においても大阪大学は誇りをもって輝き続けることができると信じています。

 

                           国立大学法人大阪大学総長

平野俊夫

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